2005年06月22日

精神分析的視点(3)いじめを考える

これは前回の事件についての話を受ける形で補完的に話してみようと思う。
特に「いじめる側」の心理だ、

実行行為に及ぶ者と、傍観者にわかれるが、前回の話で傍観者につていは随分と話したので、今回は実行行為に及ぶ者について話していきたい。

いじめのトリガーとなるのは、「いじめられる側のユニーク」になるのだが、これは「それ自体、原因となる理由などと、まったく関係無い」。
つまりストレスのかかった社会の側から見て初めて「異質」に感じるのであって、極端に言えば「いじめられる側の人物と、街ですれちがっても何とも思わない」と言える。

ここを補完すると、いじめる側に時折起きる犯罪として以下の例がある、
「オタク風人物への恐喝」や「公園の浮浪者狩り」
前回の話と続くのだけれれど、いじめる側の心理は社会的に異端とされている人物(ジャーナリズムが「弱者」とこれを呼ぶのは間違い:後述)に対して行われる。
特に例にあげた人物は「ぱっと見わかりやすい」から選ばれているのであり、これもいじめなるものが「わかりやすい異分子」をトリガーに起きる事と動機は同じ。

@「重要な事は「事実関係として嫌な奴」に対して行われる事はない。これは挑戦や決闘であり、利害関係者同士の個人の問題になるからだ。
「個人の問題ではない」=「いじめの側面」=「社会性の問題」
という構図になる。

そこで、いじめる側の動機が鮮明になる。

いじめで実行行為に及ぶ側の人物は、「何らかの理由で、社会からドロップアウト寸前の人物」が大半で、彼らは「社会の落伍者となるのか?」というストレス下にある、
つまり、いじめられる側の人物とは「明日の我が身の投影」であり、そのくせ「彼らが破綻する事なく社会に存在している事」は、彼らにとって(落伍することにビビッている自分にとって)脅威となる。
間接的にだが、自分達が落伍するストレスにビビッているのに、方やそんな事お構いなしに堂々としている(いじめる側の彼らにはそう見える)のは、「お前は弱いな」と宣告されているようなもので(これが前回の話の「比較強者論」)、「くやしい」とか「イライラする」とか「憎い」とか「自分の落伍の可能性から逃げるためにも異分子を消し去りたい」とか彼らは考える。

特に浮浪者への暴力は、「俺達の方が強い(俺達はそうならない)」事を確認するために行われていて、深層心理は「お前ららんか怖くない」だと考えていい。

つまり、いじめる側こそ最も「社会」とか「普通」とかの社会性の脅迫(強迫)下にあって、(感じる必要も無い)強い劣等感にも似た感情(ストレス)を持っている事を表している。
@社会に適応できないと「悪く言われる」=「面白くない」

学校などを卒業して社会に出ると、そういった動機の大半が消えるのは(暴力的傾向に依存して、その流れを受けて悪質化するのは、二次的な現象で、動機そのものは変質している)背景の社会の濃度が下がるからだ。
しかし、このタイプの人物の「虚勢を張る(怖そうな格好やブランド志向)」と言ってもいい言動がその後も続く事は、なんとなく想像してもらえるだろう。

そして重要な事はこの「自分は落伍するかもしれない」という心理は主観的なもので「現実その社会での評価はどのくらい?」に全く関係ないところだ。
当該者にとって「よくできなきゃ、ちゃんとできなきゃ」が背景にあると心理的には(反動がつくので)「一番でなければ落伍」であり、現実の成績が“中の上”なんて事には全く意味が無い。
先日の事件で言うなら、いじめられる側の爆発は、上記のいじめる側といじめられる側の逆転現象で、その動機は同一線上になる。『感じているストレスは同じ』だからだ

家族の因果関係が深いのは「社会性の原型」であるところで、社会全体が緩やかな社会(農耕以前の原始的自給自足世界)であれば、相対的にその(家族)影響力も後退する。
ここが難しい、
いいも悪いも、共同幻想なるものは「常識」や「秩序」の源泉で、これ無しに社会を平和的に運営するのは猛烈にコストもかかりリスクも伴う(警察国家)。
==========================================================

「家族」ってものの概念自体についても再構築すべきだろうが、前回の話の延長としては「学校なるものは酷い、酷すぎる」だろう、その運営のマズさというか、全体主義的気味悪さというか、小中学校(文部省と日教組の影響大)が大学(比較的現実寄り)とこれほどまでに乖離していいのだろうか?
あまりにも歪だと思うのだが、、
大学固有の問題も「小中学校の反動」として捕らえると見えやすい。
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