2017年05月07日

「強迫心理」の構造

そもそも「強迫心理」とは何か?
近代以前のわかりやすい『共同幻想』下で考えてみよう。
(何故『共同幻想』が関係するのかって、自我との関わりで言うなら『共同幻想』も「強迫心理」もその影響力行使の仕組みが同じだからだ。)

星読みのシャーマンが種まき時期到来を告げ、
「何々到来せば集落上げて種をまくのである」という『共同幻想』の発動により、今年も見事に種まきが終了した。
しかし、例年ではあり得ない異常気象が発生し作物に大災害が及んだとする。
自然科学の知識も無い集落は大きな不安状態になりますね(種まき日和の幻想まで危機になります)、
この時、シャーマンが「○○様がお怒りだ○○をしなければならない」と告げたり、集落の若い者が「そういえば○○の時に(いつもと違って)○○がどこそこにあったんだ(おらそれがとても変だな〜っと思っただ)」などの情報があると、
「そうだきっとこうだったのだ」というですね、おおよそ自然科学にまったく関係の無い非合理的な幻想が一発で集落に広まります。
そこに強迫的思考が成立します。
「不安を鎮静化可能な説得力による均衡」←これ鶏か卵かって論議でもあるんですが→不安の穴埋めを希求する欲求に呼応する回答候補となり→その回答が共通認識(多数決権威)になった時点で認定され、不安の穴を埋める権威的裏付けのある”何人も否定できない大正解”に化けるんです。
 ↑
勿論この現象にはレトリックがあり、合理的回答を求める自然科学の知識が無い多数決を権威としちゃっていることと、不安から強烈な欲求で答えを探す緊急性(藁をも掴むじゃないが辻褄が合えば根拠不明でもどうでもいい)、「緊急時の集団心理が非合理に多数化するゲームの理論」みたいな流れでできちゃうワケです。
(注:根本的にその集落が群れとして成立している概念からして幻想であり、それが安全保障であるとか。生産の合理性だとかの社会学的判断を有している構成員はほとんど”いない”ワケでね。→だから『共同幻想』って言うんですが、)
(注2:イジメの原則論における発生過程とも類似しているのは説明するまでもないでしょう。)

すると?
「なんかちがうと思うよ」みたいな異論はバシバシ弾圧されます。
「そんなことを言っちゃいけない空気」も猛烈に醸成されます。

●この現象が個人の自我内で起きると「強迫心理」となるんです。
(コンプレックスと言い換えても流れはほぼ同じ)
シンプルな事例で考えると
『共依存』関係の夫婦がいたとします(或は極端に権威性上下関係が強烈な王家や貴族)
依存関係なのだから、かたや権威上位者、かたや権威下位者などの演じ分けも発生し、
加害者被害者ホームドラマみたいなのも宴たけなわだと、
そこに子供が生まれた場合、人類普遍で乳幼児は知的水準から認知能力まで低いですから、眼前に展開するドラマを神話的に認知します(これも全人類普遍)、
後に自分自身の持つ交渉力などを発現・発見し、その都度反抗期を経過します。
(この反抗期アップデートにより「幼児の妄想(母を女神と勘違いなど)は現実的認知に書き換えられ」更に幼児サイドの交渉力や大人に対する恐怖は後退し積極性などに転化していく。)


と こ ろ が
親サイドが個人的にコミュニケーション障害かって状況にあった場合、
幼児の能力と関係無く、幼児の反抗は全く効果を見せません。
生存のために『抗(あらがう)』姿勢(もっと食事をよこせとか、もう眠いから寝かせろだとか)、このコミュニケーションが(必ずしも成功するかどうかは関係が無く自分もプレーヤーとして関与できているのかが鍵)、まったく空振りしているとすると?
これ乳幼児には(あるいは子供年次でも)「生命の危機フラグ」が立つわけですよ。
生存に関わる大きな不安になります。
「私が醜い子だからだ」だとか、
「(やられ役の)お母さんは絶対被害者なんだ(父と交渉することは皆無だ)」だとか、
「誰々は心底悪い奴で、いつか復讐しなければならない(でなければ殺される)」だとか、
「僕がなんとかかんとかの試験に落ちたからだ、僕はなんとか試験に合格しなければ生きている意味すら失う」のように、
●自然科学も合理性も無茶苦茶な、”シャーマンのお告げ”みたいな「大きな不安と均衡する概念」が成立しちゃいます。
同時にその概念は
「なんかちがうと思うよ」みたいな中の人の異論をバシバシ自分で弾圧し、
「そんなことを言っちゃいけない空気」を自分の自我に対して猛烈に醸成する。
 ↑
これが「どうしてもそう思っちゃうんです」などと語られる「強迫心理」の形成過程と構造で、

●フロイト心理学におけるネタバレ崩壊の論証ってのは、
「(世界が終るほどの○○な←更に元ネタは幼児期の生存不安)両親のもとに生まれた私は○○でなければこの不安を(世界の終りを)止める事ができない」のようなラノベも真っ青の概念を”無 意 識 に”自我に論理化しちゃったりするのですが、
強迫心理を抱える自分自身やその中の人も「そんなこと髪の毛一本も思っていない」のは事実なんです。
自分でそう能動的に考えているワケじゃありませんから。
”連想パズル”のように、”エピソード記憶の裏書”のように、
反抗期で元ネタから”現実アップデート”しない限りトンでも概念を安定化させるための”謎幻想論理”もズルズルと無意識下に温存されくっついてきちゃうワケですよ。
それが「強迫心理」です。

故に、元ネタとなる幼児や子供のコミュニケーションや能動的交渉力の失敗などが、それ以外の対象者となる(親世代など)「子供サイドがどうかとか全く関係が無く、先方の個人的事情がかくかくしかじかで、生命の危険に及ぶ地獄のシリアスドラマに思えた当時の実像はヘンテコな登場人物達の三文芝居みたいなものであり、そんな破綻した演劇が幼児や子供にはトンでもに見えたという落ちなんです」などなどのネタバレによって、根本的な強迫心理の拠り所そのものを(発端となったエピソードが幼児や子供特有の勘違いであった点などを)崩壊させ(反抗期でネタバレ崩壊と同じプロセスで)、
その(実は幼児や子供特有の誤解に始まる)根源的不安に対応するために発生した強迫心理を「シャーマンの呪い(まじない)だったのか」と意識レベルにあげて無効化するものです。

(※しかし無意識下の連想性により成立している「強迫心理」を、事実関係を詰めた論証で意識下にもっていくこと自体難しいので、論理的には簡単な事ですが実際の運用は当事者意識の抵抗もありその解消には大きな個人差もあって、解消まで長期間必要とする場合もある。)

(※また、前述も典型例に過ぎず、子供サイドに強い情緒傾向があっただとか、知的水準が著しく高く、親サイドが驚きから対応できずにあたふたする様を幼児や子供サイドが「生命の危機に及ぶ当事者不安」として受け取る場合など、各個人で事情は様々です。)

■話を戻して『共同幻想』における強迫性の話に置き換えると?
反抗期における元ネタからの”現実アップデート”というのは、
天文学であったり、自然科学であったり、産業革命だったり、
その社会が新たにプレーヤーとしての力を獲得する度に
(長い目で言えば文明化のつかさつかさで)
「革命であるとかなんとか改革であるとか、何々時代の到来」などの”大返し”を行って、旧来の『共同幻想』をその都度破壊し(合理的に明文化された情報や知見に置き換え)、進歩していくプロセスそのものです。

この場合も宗教権力が物凄く強いだとか”権威性の絶対視”みたいなタガがあると(これはコンプレックス論や強迫心理構造と同じなので)、
「太陽の周りを地球が回るなど邪教徒の教え」とばかりに(いくら合理的に証明しても)火あぶりになっちゃったり、現代ISISのように宗教原理主義などという”反動(退行)”を派生させたりするって話です。

社会学的に言えば、
「経済状況の悪化や貧富の格差が拡大すれば、集団心理として『被(こうむる)』が伝染し(=現実アップデートする力が弱体化する)、相対的に強迫性が高まる」などという状況が観測されるワケです。
そこは個人も同じなので、
自我スタンスとして『被(こうむる)』状況に陥ると(あらゆる方向から)まずい話になります。
口語でも文章でも、国語的に文脈的に筋立てや文法が『被(こうむる)』になっている場合、語られている事象は(妄想云々の判断を待たずに)100%現実から乖離しているんです。
(=現実アップデートするための合理性や論理性を失ってしまうの意味でもある。)



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