2015年06月12日

『憲法解釈』のあれこれ

最高裁云々、憲法学者云々では無く(最高裁判断はその趣旨で判決出るまで推定無罪と同じだから)、政府の見解としてどこまで裁量があるのかってかさ、
政治とは憲法違反の判決があるまで、憲法解釈をせずに法案を作る権利があるといってもいい。
「事前にそこを政治が忖度するのであれば、最高裁判所は必要無い事になるし、政治家は最低限司法試験合格の元判事でなければならない」なんて事になるからね。
政治責任として重要なのは「違憲判決が出た場合速やかに同法案を改正なり廃止すること、或いは世論などの状況を見て憲法改正を検討すること」であって、国会においては(ここは現代社会では左翼変人扱いの釣り人オザーさんがPKO法案作った時に強く批判していたポイントだが)内閣法制局がここを事前判断?するものだから、「内閣法制局はいつから最高裁を兼ねる部署になったのか?」という批判に繋がったワケです。
そこで、安倍政権はまず内閣法制局による集団的自衛権合憲の言質を担当者にとって法案化を進めてきました(ある意味政治力で大きくそこを妥協させた)。
流れ的には、最初から「憲法違反では無いと思っているが、こりゃ誰か法案成立後に違憲判断を求めて裁判になる」事を百も承知で進めている論議でしょう。
うーんと、集団的自衛権の関連法案は「その結果が違憲であれば、そこを論点にじゃあ憲法改正論議が必要ですね」という改憲論議を予め織り込み草案されていると考えていい。

安倍政権は特段事前の憲法判断を云々する事無く法案の成立を進めて問題ありません。
「憲法改正論議を本気で進めていれば(或いはその反対に合憲である強い意思があれば)」←ここが条件になるでしょう。法案化そのものが問題なのでは無く、違憲である批判があるのであれば次の選挙の争点になるんですから、間接的に国民の意思表明も可能な線です。
(※ここがベタで問題になるのは、そもそも憲法改正などの論議や問題提起無しで、全く憲法条文に無知なだけでうっかり憲法違反な法案などを作成しようとして「その法案はあからさまに違法ですが」みたいな場合の話。「道交法の知識が全く無しに、道交法改正の論議も皆無な政治家が赤信号横断法案を作るとか無理ってか思い切り違法」つー話。)

■ちなみに世論調査的にも、私の個人的意見としても「現状水準の論議で憲法改正は反対」です。
そもそも日本はどちらか言うと名文法では無く慣習法系の国家であり(いちいち細目を禁止事項のように名文化しない)、果たして「憲法解釈論」のように憲法に記載されていない付帯項目を後から書き足したみたいな話には矛盾があるし(なら批判派はそれを名文化する憲法改正論議をするべきだ)、
ぶっちゃけ裁判韻制度にあるように、法律というものに民主的な関与をしていこうって方向性がある現在(裁判においても違法リスクのある民主的関与を試みているのだから)、
安倍政権が合憲論無いし憲法改正論で集団的自衛権を論議する場合の「彼らなりの憲法解釈」という縛りは効いてるワケです。
それに合致させようと悪戦苦闘して法案化してますから。
私は個人的にもこの状態は好ましいと思っていて、今現在の安倍政権の集団的自衛権の論議にも「憲法9条はその縛りが機能している」と考えてます。←違憲合憲判断は民主制において人それぞれじゃないといかんのだから(でないのであれば民主制を止めて学者と最高裁が政治を行う話になってしまう)。
憲法学者のみなさんも意見はイロイロあるので、その意見を自由に表明しているのであって、彼らがそれは違憲だ無理な法案化したら憲法判断を仰ぐ訴訟も辞さずと考える事でOKなのです。
(※ある意味、憲法学者のみなさんが同法案に違憲だと反対する事に賛成です。大いにやっていただきたい。)

政治家と学者の関係はこの状態である意味同論議で均衡するので、その方向でやっちください。
しかしマスコミがあたかも「学者が民主政治を指導する」みたいなスタンスで報道するのは好ましく無い。
(※個人的に憲法改正に現状反対なのは、日本の政治はまだまだ成熟した民主制度とは言えないからで、今後もなんだかんだと自公永久政権に回帰するのであれば、これさ一部勢力のやりたい放題になりますから、少なくとも民主政治が成熟するまで「おっかなくて憲法9条は外せない」と思ってます。←民意と違うところで意味不明な戦争が政治決断されちゃうのが怖い。)

■細かい事言うと、
これPKO法案や現状の集団的自衛権関連法案なんかもそうですが、「戦争に前方も後方もありません」後方支援なら武力の行使にならないなんて話は本来あり得ない。
しかし、なんちゃってで(PKOに関しては)それがアリになってます。
紛争地における非戦闘地域なんてのが存在しないのも同じです。
しかし、その論議でいっちゃっているのであり、
普通に条文読んだら「自衛隊は憲法9条違反だろうが」とね(笑
「解釈改憲は問題だが、合憲解釈の中身は自由に論議してよい(当人が強い意志でそれは合憲だと判断あればね)」
特に日本の憲法はたたき台が国連憲章とかなので(その趣旨は「憲法の上位概念が国際法みたいな」)、国際的に自衛権が自然法的にどの国家にも存在する(これを否定すると国家の尊厳や人権そのものを否定する)つー枠内から自衛隊も合憲って建前になってます。
(なので釣り人オザーさんは国連主導のPKOに自衛隊が参加できないのは論理矛盾だと考えたワケだけれど、)
 ↑↓
つまり、本来あるべき論争は「PKO法案や自衛隊を合憲とする根拠」となる国連の決議と関係無く、たとえば安保条約の関係者である米国が攻撃を受けただけで日本が自衛権に基づく戦闘行為を行えるのかって話が問題のコアです。
論議の中心は「日米安保条約」になります。
安倍政権の判断をこちらから”逆算”すると、「ベタな話、国連などもwwU戦勝国が勝手に決めた国際秩序であり主要国はダントツで米国であり、安倍政権としては「日米安保」が国連秩序に準じる条約であると考える(米国主導の国連を前提とする)」つー事になるワケですよ。

ですから、集団的安全保障法案に反対する人は「自衛隊違憲論か日米安保条約違憲論など」をどーんと構えてから論議するべきで、
そもそもこの法案は「日米安保条約のガイドライン」に整合性もたせるための立案であり、日米安保ありきの論議なんだからさ。←安倍政権はこの法案無しに日米安保条約の将来は無いと政治判断しとるワケなんでしょうよ。だったら批判派はそこに対案なりを持たないと小手先の論議に終始してしまいます。
(※一部の憲法学者は「改憲論者として集団的安全保障法案を違憲」と考えているのだから)
「それは法律に書いてあるんですか!」←みたいなさ、、、小学生じゃないんだから。。

■個人的意見ですが、
一部評論家・専門家の間で「将来韓国が核武装するだろう」が論議されてます。
米国も今度は許す? 韓国の核武装
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150609/284060/
10年後には「北朝鮮」がもう1つ?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150610/284146/

 ↑
私も同感です。
日本にも古くから核武装論あります。
現状の政治認識で憲法9条改正ともなれば即効日本も核武装論出てくるでしょう。
原発論議も現状の体たらくなんですから、そりゃ憲法改正すれば即効核武装論も出てくるでしょう。
(一部の噂では、米国は前述リンクに登場する「ドイツの核シェアリング」に似た提案として、戦術核付きの原潜を状況に応じて日本に売却してもよいみたいな打診があるって情報ありますが、あながちデマとは思えません。)

●私は核武装に反対なので(核による均衡なんてものが成立するのは双方に良識ある場合ですから)、日本は憲法9条に合致する核兵器を全弾迎撃無いし無力化できる技術を追求するべきだと思ってます。そして非核三原則と国連平和主義を建前にこの技術を独占する(国連決議があればこの兵器を当該国間を対象として運用する事に同意する←ここは米国の「核の傘」を参考に)。
通常戦力の戦争は?←核の抑止を失えば局地紛争が続発するって論議ですが、現行でも局地紛争はそこらじゅうで勃発しており、中国だって建前は「核による先制攻撃はしない」となっているため「使えるのは通常戦力だけ」=「通常戦力の局地戦はいつでもできる」なのでほとんど形骸化してます。
同様論議はウクライナもしかりです(ロシアだって堂々と宣戦布告はできない)。
仮に日本が核兵器無力化の技術に邁進したからといって国際秩序が崩壊するとも思えません。
むしろ、前述リンク記事にもその関連説明のある「韓国がもし日本が核兵器を開発すると宣言すれば即座に核攻撃する」なんて暴走のがよっぽど怖いワケです。
(現状でも仮にウクライナが核武装したら大変な事になるので、プーチンは即効「核も辞さず」を表明した。)

●心理学的にも現代の先進国は「もう国家規模の戦争はほとんど無理」になっていると考えます。
更に、その局地紛争も驚くほど死傷者の少ないものになるだろうと(制空権論議で言えばお互いの日常スクランブル試しで事前に均衡しているのですから)、戦死報道に耐えられず「兵器の無人化」も急速に進むと思います。
面倒なのは核を含む大量破壊兵器です。米国のイラク侵攻を批判する人も随分いますけれど、米国だからこそ”米国傀儡の独裁政権サポートしてきた”自覚あるのだから、仮にその後継者にトンデモでてきたら大変とばかりに米国だからこそ(フセインは不老不死じゃないんだからね)、自分の責任とばかりに軍事独裁政権を云々しなければって考えている側面もそりゃあるでしょう。
昨今の米国の反省は「ミャンマーだとかタイやエジプトやら」”どうしようもなくて軍政”みたいな状況はある程度容認すべきかもって線でアフガンやイラク戦争を反省しとるんだと思います(むりやりの民主化には無理あったと)。

■話を『集団的自衛権』に戻しますが、
ぶっちゃけ米国は太平洋のプレゼンスも怪しくなっとるのです。
勿論尖閣紛争があれば、これに対応するのは「もっぱら自衛隊」であって米軍ではありません。
事実上米国は政治的サポートと「展開によって後方から支援する容易がある」程度の関与になっちゃう可能性が大であり(米軍は米国守るための軍隊ですからね)、
現行のままだと、一から十まで米国主導で日本の安全保障を立案しなければいけない仕組みにあるため、日本単独の裁量で自衛隊を動かせるようにするため、集団的安全保障含めてその行動半径を広げておこうって話でありまして、米国を支援する名目で「このままじゃ自衛官が違法覚悟でいかなきゃならない」前提となっている部分のいくつかを事前に合法・可能にしつつ法的規制もかけようって話です。
 ↑
そりゃさ、自衛隊単独による自主防衛を論議できればベターだけれども、憲法9条あるからできんのです。←むしろなにもできない法案とかになり兼ねない。
そこで、なんやかんや世論的にも合理性の結論出ている「日米安保」を枷にして可能な論議を進めましょうってのが『集団的安全保障』の論議となるのであり、
私は現在の安倍政権の進めている法案は「彼らなりに憲法9条を意識した十分抑制されたもの」だと思いますよ。

■それから亀井さんなんかも同法案反対とのことですが
「是非ガンガン反対してください」
健全な民主主義とはそういうものでありまして、集団的安全保障の適応範囲は”制限されているべき”なのでありまして、それをキッカケに何でもアリになっても困ります。
(あくまでもこの論議は日本近海であるのが好ましいところでしょうから、流石に中東まで行くよってのはちょいと無理がある。)
しかし何かあった時に自衛官が違法を覚悟して決断しなければならない状況に追い込んでしまうところだけはなんとかしなければいかんと思います。
反対論を踏まえて安倍政権には地味だけれど実効性の高い論議を中心に進めていただきたいところです。集団的自衛権の適応範囲より重要視すべきは自衛隊法だと考えます。
(以前も弾道ミサイル関連の敵地攻撃の検討時、航空自衛隊が片道切符で特攻せざるを得ないだとか論議されていた事ですから。こういう状況はなんとかしないといかんです。)

■平和主義者のみなさんは、日本はできるだけ軽武装で中国とも良好にって考えなのでしょうけど、
現在の日本の経済規模からして100%無理な話です。
日本が第三世界なみの経済規模なら我関せずで、中国の属国もやむをえないでいいのかもしれませんが、仮に現在の日本の経済規模で中国にひよってみなさいよ。あっという間に太平洋の派遣は中国とその属国連合の天下になってしまいます。日本は中国の覇権主義に加担(依存)する事になる。
日米安保重視したら、イラク戦争にも賛成の意思表示したって話と同じ。
日本は民主主義をベースに自らの意思表明をしなければならないし、経済成長以上の速度で軍拡する中国をなんとか抑えないと東南アジア含む太平洋の均衡が崩れてしまいます。
中国にはそんな意思が無いとか考える人もいるかもですが、じゃーなんですか?中東の人は救いようのないバカだからISISみたいなのが台頭したって言うワケ?そういう集団や国家みたいなものが武力行使を行う事もあるのが人間であるって疑いようの無い事実であり(wwU忘れたか?)、軍事力抜きに安全保障は語れません。経済成長や文明化と軍事力は双子のような関係です。
自家用車を買ったら保険が義務付けられるでしょうに。同じ事ですよ。
俺は事故を起さないから非保険(非武装)でいいなんてのは民度問題からして許されない。
保険(安全保障)が嫌なら自家用車を手放すべきだろうと、
時々語られる話ですが「戦死者より交通事故死の方が多い」戦争が無いから人は死なないのか?文明化により獲得された様々の生と死(人口は増え寿命も延びたが環境含めて先進国だから起きる被害災害もあります)、特にwwUで問題視されたのは戦時体制ならではの民主政治や人権無視の状況であって(そして非戦闘員への攻撃)、難しいところだけれれど「軍事力を性悪説に押し込んでしまうような論議」は文明論を矮小化させるだけだと思います。

(バッグからあふれんばかりに札束むき出しで、某国をぶら〜り一人旅が安全だと思いますか?現場で武器を携行する警察官を含む法治国家を認めるのであれば、それを国際関係に適応させると軍事力による安全保障となるんです。非武装中立を目指すならまず日本の経済を第三世界並みに貧困化する政策を考えてから論じるべきでしょう。)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コメント欄に問題となった同趣旨の投稿が続いたため、暫くの期間ブログのコメント欄トラックバックを閉鎖します。閲覧されている方には不自由となる部分もあるかと思いますがご了承ください。(再開までの期間は未定です)
詳しい経緯は下記リンク及びサイドバーコメントリンク表示の説明参照
コメント欄の削除があった件(関係障害について)
http://kagewari.seesaa.net/article/402054291.html


■私のミスで時折記事のコメント欄などが承認制になっていたりしますが(或いは昔の記事など)、現在のブログ運営方針が「コメント欄トラックバックの閉鎖」なので、仮に投稿があっても内容に関わらずもれなく削除となりますので宜しくお願いします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
posted by kagewari at 22:55 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


comments他

・コメント欄は『公開掲示板』同様に原則削除禁止です
(基本的に削除依頼には応じられません、削除依頼は投稿禁止ワードとなってます)

・SPAM対策として一部キャリアからの投稿がIP規制の対象となってます
(同規制キャリアから登録抜けによる投稿がある場合、投稿は自動削除されると同時に規制IPに追加登録されます)



現在コメント欄閉鎖中 (2014.7.26〜)




kagewari01
タグクラウド
RDF Site Summary
RSS 2.0