2013年07月31日

国際政治のナントカと日本

前回に引き続きだけれども、カオス化する国際政治状況の中「日本はどういう位置取りになるのか」ちょっと考えておこうと思う。何故って世界的に文明化しているのだから世界的に各国の『共同幻想』は崩壊プロセスにあるんだけれどすわ戦争となればネジ巻かれる格好で反動的に保守化するだとか、『共同幻想の置かれる環境と国際政治』ってのには相関関係あるからね。
整理する上で、メモ的にいくつか挙げておこうと思う。

■憲法9条と武器輸出三原則
これはひょうたんから駒で下手に憲法改正するより自衛隊の潜在的(他国にとっては心理的にも)強さを”増す”不思議なレトリックになっているので、なんというか仮に右翼的思想な人がここにいても積極的に憲法改正拘る要素が無くなっている。
(右寄り有権者のの票になる事項とも言われているけれど、それもどうかな、、、。)
同時にここ(小沢がどうだったかちょっと忘れたけれど)、一部には「いつでも解釈改憲が可能な状況の方がよっぽど危ない」なんてーな論議もあったぐらいで、
事が起きればね、解釈解釈で事実上いちでも形骸化できる代物という存在なので、皮肉な事に「平和な時であれば改正論議あっていいと思うんだけれど」今のような国際情勢だと「安全保障上もこのままのがベターである」と思う。
(そもそも外交手段のひとつとして戦争ありきなんて国は現代社会先進国では有り得ないし国防軍も自衛隊も趣旨は同じなんだから。)
根拠は
・「武器輸出三原則も言うならば9条あってのもの」
この武器輸出三原則により、自衛隊には「変態的性能の対艦ミサイルやら弾道ミサイル迎撃ミサイルやら爆撃機みたいな対潜哨戒機」だとか(笑、「それは航空母艦だろうという護衛艦」であるとか、「世界最強のノーマルエンジン潜水艦」「どこで使うのかよくわからない異常に高性能な10式戦車」などがあるんだが、これらが事実上の『秘密兵器化』するワケだ。(実力知っているのは共同演習やっている米軍制服組だけ)
こういうのってのは性能秘密であればあるほど安全保障上有益でありまして、特段9条と関係無いんだな。←実際の運用としてもだ、9条改憲したからっていきなりマジな航空母艦とか造れないでしょうに。(まさか「明日から日本は外交手段のひとつとして他国を攻撃する事もある」なんて宣言とかあり得ないんだから。)
つまりあんまし意味が無い。
9条と武器輸出三原則を”利用”して、地味〜に自衛隊を強化しておくのがベターチョイスだし、事実上それに成功している。
(※確かに孫崎さんあたりが心配している、中国軍の弾道ミサイル・クルーズミサイル飽和攻撃には今対応できないんだが、これって「全面戦争総攻撃」だから=米軍基地も攻撃対象になるような話であり中国にそんなオプション(日米に対する宣戦布告)有り得ない。イージスだって今後迎撃個数増加する方向だし、中国には絶対負ける論は極端に過ぎる。)

■日本は孤立というより案外有利なポジションにある。
孤立孤立って騒ぐマスコミやらちょっと勘違して飛ばしてしまっている孫崎・岩上氏の視点はなんとうか日本がWWUで失敗した典型の「日本陸軍侵攻地域」の話で(そもそもWWUでも陸軍の暴走が痛かった的なのか歴史的にも確定事項に近いと思うんだが)、「海軍が考えていた構想地域」との外交は非常に上手くいっており、これ理想的と考える人もいるだろうって状況。
(岩上氏は孫崎さんと面白い論争になるような戦中右派的論客みつけてきてくれないかな。)
▲言っとくけど俺は戦前の日本を評価していないし旧帝国軍の侵略戦争を美化するつもりは毛頭無いし官僚の超独裁政権みたいなのは大反対なワケです。
この話は→当時の建前であった理想論の「欧米列強からの植民地解放」と「これに安全保障上対抗する日本のシーレーン防衛(米国抜きバージョン)」の”見立て”は間違いでは無かったと考えているつー部分に限る話。
ぶっちゃけ石油の輸入が米国から中東に変わった時点で米国との全面戦争は必要無かったな〜な、残念な後日談なのが本当のところで、時代が少しずれていればリメンバーパールハーバーも無かっただろうと考えている。
(ついでに言えば憲法9条のおかげで、中東諸国と致命的な対立関係無く今現在に至っているとこもポイント。当時の日本に自主外交能力なんて期待できなかったのだから9条様様でしょう。)

■経済の側面も、50年代60年代70年代と「東西冷戦と憲法9条のおかげで米国市場を使い爆発的に経済成長した」後、今度は米国から『貿易摩擦』として苛烈な構造改革”外圧”を経て、なんだかんだで内需型経済になっているため、海外の経済状況にあまり左右されないファンダメンタルがある。
(円高なら円高なりに・円安なら円安なりに←どっちでも”いける口”になっている。)
今後考えられる「中国・韓国のバブル崩壊」「米国大丈夫か状態」「EUオワコン状態」の中、なんつーか非常に体力が強いというか失われた90年代により鍛えられているのが日本経済。
 ↑
しかしここにはあまり注視されていない弱点があって、
安全保障上食料自給率を確保しておきたいんだけれども(TPPは是非脱退でお願いしたいんだが)、農家の高齢化と後継者不足は深刻で、
TPP推進論者の本音は「関税引き下げ時間稼ぎの間にに所得補償とかで誤魔化せば、関税撤廃時期には放っておいても日本の農家は消えてなくなる」という計算があるんだわ。
保証ちゃんとしておけばTPP困らないだろう的な、
しかしこれやられちゃうと(後継者の問題はひとまず置いて置いて)、「ひょっとすれば暫く鎖国してもいけるんじゃないか的日本の体力」に弱点ができてしまうので(少なくとも将来穀物相場はえらい事になる)、感心しない。
ここだけは何とかして欲しい。
(このままいけばTPPごり押しで行くと思うんだが、関税撤廃まで時間的猶予があるようなのでその間に「何かどんでん返しの秘策」誰か思いついてくれ。→「後継者」を鍵にして、)


■そんな関係で若干の不安は残るんだけれど、
『日本は都合のいい傍観者』になれる可能性が大きい。
(中韓がこれ以上意味不明の刺激をしなければ右傾化もある程度の歩留りで止まるでしょう)

で、現在の環境と言えば、
先日の参議院選挙の「なんだか煮え切らない自民圧勝」により、これ事実上憲法改正無し確定でしょう。(やるやる詐欺的論議でお茶を濁す作戦になると思う、)
TPPは自民党内でも相当過激な反対論が出ると思う、
安倍政権は野田政権より現オバマ政権従属性弱いと思うので(安倍ちゃんは米国共和党寄りだし)、案外コケるかもしんない。コケなくても事実上サボタージュ(お得意の非関税障壁的な)を考える事になるでしょう(ISD条項で訴えられない抜け穴は官僚の諸君が必死に探すと思うから)。
ひょっとすると内心「昔の社会党の代り」を小沢派に期待しているかも知れない(野党がTPP反対頑張ってくれる方が必要以上の与党内対立を抑制できる)。
自衛隊の増強は自公政権で国会運営ねじれ無しによりスムーズに進むでしょう(防衛庁もこのチャンス逃すかと意気込んでいると思う)。

世界的に混乱要因多発中の中日本の置かれている現状は案外状況悪く無い。


■経済学の側面でもう一個
前回もちょっと触れたんだけど、
欧米各国中東含むって世界だと、『ベーシックインカム・フリーエコノミー』へ(伝統宗教的『共同幻想』の特性から)シフトしずらい傾向があるんじゃないかと思っている。
ひとつ典型事例を挙げるなら『アメリカンドリーム』。
これって「経済成長基調の中で経済格差が拡大しないといけない概念」なんだよね。
欧州に見られる階層社会のが穏やかかなと思うけれど、欧州の移民に対する暴力事件の数々など踏まえると(日本のネトウヨ論点と同じ呪縛で)別の意味で難しかもしんない。
潜在的に『共同幻想秩序維持』のため経済格差を必要とししている側面がある訳さ、
(モスリムエリアの方が潜在的には適正あるかな、、)
うーんと共産主義の構造的矛盾は、市場経済学における「インセンティブ」が機能しないため一定以上の規模への経済成長へシフトできないみたいな部分がある。
これに比して『ベーシックインカム・フリーエコノミー』ってのは「フリー市場」がビルドインされてっから左翼真っ青な非常に強いセイフティネットが経済を停滞させるとか心配無いんだよね。
(※典型例が→『進撃の巨人』が何故これだれ拡散したか←で証明できてんじゃないかな、)
そこんとこの機能は現在の日本とても強いレスポンスがあるので、あんまし心配いらない。
『共同幻想』の壊れっぷりと次のフェーズへの意向具合見ていくと、案外悪く無い端緒があるんだよ。心配なのは「記号としての片山さつき」なんとかしてくれって部分だけ(まーこれもネタ化しているので問題無いと思う)。

するとさ、あれじゃん。
現在マスコミやフリージャーナリストが先走って勘違いしている「昔の陸軍が侵略行為で多大な迷惑をかけた侵攻地域及び米国との間における外向的隙間風」もっと隙間風吹いた方が得だって事だよね。
(歴史的事実が証明したとおりで「帝国陸軍暴走は失敗」だったし「米国と戦争も何も日本にとって重要なのは中東」、そして「中国と米国の市場は放っておいても売れるレベルで十分」なのだから現状無理して関係良好でなくても問題無い。)

■しっかしこんな都合のいい話は「他国にとって実に不愉快な事」なので、、
中国だって内心経済破綻見えているんだから日本との外交は親密にしたい。
米国もTPPの罠じゃないが、日本から取れるだけ金を取りたい。
オバマも本来もっと日本重視でも不思議じゃない筈なんだが、ありがたい事に完全に米国は政策ミスっているんじゃないだろうか?(所謂国務省の対中傾斜によって、)
中国も勿論(おそらく中国国内の権力闘争が原因の)インチキ反日デモの収拾がつかなくなっており(背景は反日教育やり過ぎ)、喉から手が出るほど日本と仲良くしたいんだができない状態にある。
香港あたりじゃ勘違いした民間人が武装して尖閣向かおうって「24時間テレビ」みたいな企画している活動家もいて(笑、おーもーなワケだ。
米国で言えば、仮に日本との関係悪化すると=中東の対日感情は上昇するのであり(中国もこれを歓迎する)、どう考えても太平洋圏において米国は日本を最重要視しなければいけないんだけれど「これに失敗した」(てかジャパンハンドラ―のみなさん減俸ものでしょ)。

と、考えてみれば規模はすっごく小さいながら、
国際問題級のポイントは日本における『ベーシックインカム・フリーエコノミー』の敵、
「記号としての片山さつき」であり
「記号としての小林亜星(ダウンロード禁止法)」って事か(笑

米国政局の今後10年先のポイント的には、人口比的にヒスパニック系人口の増加と反米の中南米国家との関係になるかも。(この中南米国家に相当中国が入れ込んでいて、ちょっとキューバを思い出してしまう。→失敗とも言われているNAFTAの件もアレだけれども米国としては中南米国家との関係修復マストと思われなんだが。)
「米加州のヒスパニック人口、2014年に白人抜く見通し」2013年 02月 1日ロイター。
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE91003920130201

そして「中東和平協議」でしょう、
「29日から米首都で直接協議=イスラエルとパレスチナ」2013/07/29時事通信。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013072900028

日本と中東の外交関係にも被るんだけれど、米国は『シェールガス革命』によって中東の戦略的価値が相対的に低下しており(現在世界的にオイルメジャーがどういう力あるのか知らんけど)、アフガニスタン撤退進捗が思わしく無い中、エジプトでも余計なところに首突っ込んで評判良く無い上に(シリア関係フランスとかで米国のシマじゃないらしい)、一部がイランとの戦争も画策していたようだけれどイランがどちらか言えば世俗主義派の大統領を選んだ事もあり米国の外交的比重は修正されるかもしれない。
(注:TPPやNAFTAなどの自由貿易協定は米国内でも大変評価が厳しく(てか評判悪く失政とも言われている)、グローバリズムに関しては旗振り役の米国国内世論により今後否定される可能性もある。←米国ネット世論はロン・ポールに代表されるリバタリアン党への支持が強い傾向ある。)

■理想的には「TPP反対の動き」が多国間のネット世論で連動すると面白いと思うんだが(やれ陰謀論とか言ってないでさ)、
果たしてどうだろうか。

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posted by kagewari at 07:59 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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