2006年12月23日

世界情勢の混迷になにかきな臭いものを感じる。

そもそも共同幻想の崩壊過程による心理的な社会不安ってーのは「文明化による先進国病」なのだけれども、昨今『いかにも第三世界』な途上国って思い浮かばない。
特に驚きなのが中南米の”反米政権”で、なんか時代遅れな社会主義だったりしてここも今ひとつピンとこない。
そもそもの始まりである、キリスト教文明とイスラーム文明の対立軸自体が実はいかにもモダンな論戦に近いもので(所謂テロリストは主流派が知的である事からくる一部反動と見ることもできる)何か『ナショナリズム対ナショナリズム』のようなものでは決して無い。
そりゃ「キリスト教文明とイスラーム文明の対立軸」ってぐらいだから、思想をめぐる論戦になるのが自然でアメリカ辺りの政治評論家が最終戦争思わせるような悲劇的な論文書くほうが最初からおかしい。

一見アメリカの軍事的暴走が目立っているよだけれども、これもWWUなんかと比較すれば当時からは想像もつかないぐらいに抑制的で(第一次湾岸の時から「戦闘行為をいかに限定的として早期に戦争を終結させるのか」がテーマだった)、左翼系の反戦活動家が煽るほど心配な話じゃない。
「死人が出てるじゃないか」な話もあるだろうけれど、収拾のつかない内戦や地域紛争の方がよっぽど死人は出る。
特にイラクの問題は、戦争と平和的論議ではなく国家の尊厳をめぐる部分が問題で(WWU以来”中東は米英の権益”的見方に対する反発の方が問題でしょうよ)、アメリカの政策を批判しても「何も出てこない」。
これはアメリカの民主党がブッシュを批判するのは簡単でも、それに代わる有効な政策を提示できない事でも明白だ、
なんせアメリカだって多数の死者を出していて、特に終戦以降現在まで「なんでイラクに行かなきゃならないの」って疑問は当事者として深刻な問題なのだから。とっとと撤退したいのは本音なんだし、

懸念されている『核拡散』にしても、パキスタンとインドの時の競争の方が深刻な問題だった(両者がほとんど戦争していたし)のだがこの拡散問題の方が収拾つくのは早くて話がこじれているイランは中東で最も文明的な国だってとこがポイントだろう。
話は「限りなく第三世界の核ってレベルじゃなくなっている」のだろう、
つまり「ほとんど先進国が国の尊厳として核を考えている」。
果たして、欧米ロシア諸国が維持していた覇権が『世界の共同幻想崩壊よろしく瓦解始めている』。こいつがやっかいだ、
よく政治用語に「パックスなんちゃら」って表現で”なんちゃらによる(パワーバランス的)平和”って言葉があるんだが、文明化のベクトルが市場経済とやらの国際化に連動してほとんど世界基準となった。
ある意味北朝鮮の問題も”中国による平和”なるものが瓦解している証明で、果たして北朝鮮は第三世界なのかと言えばそうとも言い切れない部分もある。例のミサイルにしても一部の軍事技術はバカにならない存在で第三世界的な見方でどこまで対応できるのか怪しいとこだ。
つまりアメリカがイラクで失敗している理由と同じじゃないのか?
WWU的発想なら、戦術核でも落として一発解決なのかもしれないがまさかそんな無謀な政策を決定するような国家は「先進7ヶ国には存在しない」し、倫理的にもそれじゃ自国の政府がもたない。

インターネットの普及以来、とにかく第三世界といえども最新の情報を入手可能であって(北朝鮮は無理だろうが)、アメリカによる平和というものそれ自体が崩壊しようとしている(麻生や中川の核発言はこの辺の不安感からだろう)。
かといって、思想的な論争や対立には”終わりが無い”ので、将来的にこの対立関係が和解に至るなんて事は無い。アメリカが求める「世界の自由経済と民主主義的政府」というのは当事国にとっても利益であるのと同時にその国を文明化させる原動力にもなるのでこの”煮え切らない対立”はむしろエスカレートしそうな雲行きだ。
ブッシュは政策としてのアイデアの欠乏として「底が見えた」状態だし、日本の阿部ちゃんも「スーパーエリートのワリに何か切れ味が”おかしい”」。
北朝鮮は「毎年飢餓で危機的状況」といわれ続けながらかれこれ10年以上たっている、
それこそ市場の国際化によって、経済的にリンクしている相手は韓国日本にも存在するのだから”ファンダメンタルとしての北朝鮮の全体”なるものは国家としての北朝鮮だけではない。
この煮え切らなさが、かえって不気味だ。
『無秩序ギリギリの曖昧さ』と言い換えてもいい、
なんか、きな臭いものを感じる。
こういったすっきりしないストレスは妙な政治勢力の暴走のトリガーになったりするからだ。なんか感じが悪い、
北朝鮮の核は日本にとってマジで怖い存在だし、これにアメリカの官僚が「多国間交渉で手を焼いている様」はもっと気味が悪い。

そして、spamメールだ。
先進国はIT関係の法令やプロバイダーの管理も”それなりに”きちんとしているので、spamメールのIPを調べると出てくる出てくる「旧第三世界」、ダントツの中国を筆頭に韓国南米東欧と続く。意外とヨーロッパもインターネットでは遅れているのかドイツ・フランス・イタリアからもspam業者にサーバが使われている。
しかし滅多に聞く事が無い国から飛んでくるもので「なんでイスラエルなのか」とか思うんだけれど、そのspamの国籍に昨今の国際情勢の混迷化が被って見える。
そう『無秩序ギリギリの曖昧さ』だ、
spamメール対策が進むうちに「こりゃほとんど中国と国交断絶じゃん(笑」とか思ってしまう始末で、国際化と文明化の先の自由ってものがいかに限定的なものであって、決してワールドワイドを意味しない事に気付かされる。

政党間の「ガラガラポン」じゃないけれども、国際関係の再編成って事も将来在り得るんだろう。いつまでも地政学的な根拠でそれが行われるのももはや不自然だ。
なんてーか、そんな調整に至る過程で、予測の出来ない不安定要因が起きそうでどうもその不安定さに怖さを感じる。
タグ:共同幻想
posted by kagewari at 10:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談
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