2006年09月13日

意外と盛り上がっていない『総裁選』なんだが、

これ日本の命運決める総裁選になる気がする。
それだけ小泉って男の勝負勘は「切れている」って事だったのだろう。
流石に韓国で映画『日本沈没』が興行成績1位となり、その理由が「日本が沈没するところをみたいから」って話には笑ったが、そうそう冗談では言っていられない話もある。
■「韓国、A級戦犯分祀でも靖国参拝容認せず」
韓国の聯合ニュースは16日、小泉純一郎首相ら日本の政治家の靖国神社参拝問題について、A級戦犯が分祀されても参拝は容認できず、問題解決とはならないとの考えを韓国政府が内部で確認したと伝えた。
韓国政府は15日の小泉首相の靖国参拝に対し「A級戦犯が合祀されている靖国神社」との表現で非難したが、今後は分祀問題よりも首相ら政治指導者の歴史認識の改善が最重要との方針で対応する姿勢を示したといえそうだ。
(日本経済新聞)

そして、麻生が提唱し、谷崎あたりも賛成している「靖国特殊法人化案=A級戦犯分祀案」には
■「A級戦犯分祀は税金で靖国神社救済するため」?
「軍国主義の灯を消すな」必死にあがく靖国神社
日本の知識人の中には「靖国国立化(非宗教法人化→特殊法人化)」論議をこんな見方で解釈する人がいる。「A級戦犯分祀」は事実上、靖国神社を国民の税金で救済するための論議だという見方だ。国粋主義的なカラーの強い麻生太郎外相や、安倍晋三官房長官の側近中の側近・中川秀直政調会長が主導している。
実際、靖国神社の国立化は1970年代初盤、「軍国主義回帰」という野党の反発に押され挫折した日本国粋主義陣営の長年の念願だ。野党・民主党の鳩山由紀夫幹事長は11日、「国家神道的で歴史に逆行する発想」と批判した。
(朝鮮日報)

実際中国にしても韓国にしても、このへんの「反日ムーブメント」の始まりは日本の左翼によるプロパガンダも大きい。皮肉な事に「盧溝橋事件」じゃないけれども、贔屓の引き倒しってか(ま〜元々日本の左翼にしても本気で中国韓国の国益を考えてる連中がいるとも思えないが)、そもそも中国・韓国の世論が反日で感情的になる事は彼らの国益を損なうだけで、何ら得るものが無い。
歴史的に日本が侵略戦争を仕掛けたって部分には、日本の右ウイングですら異論無いワケで、日本は結果負けたのであって(アメリカにだが)あの戦争自体を容認できない失敗であったとの歴史認識も強い。
『ヒロシマ・ナガサキ』の衝撃と『東京無差別大空襲』は日本を焦土と化し、その後GHQ占領軍の統治下でほとんど植民地みたいな状態も経験しているのであって、韓国中国に負けないぐらい我が方も戦禍にあったのである。
ところがこの国は世界で一番親米、
そしてそれは日本の国益でもあった。
つまり、マッカーサーを容認する事は歴史的にも戦前を誤りと認識しての大転換であり、民主国家で且つ平和国家であリ続ける事が世界に対する責任の取り方でもあった。
この間日本は膨大な海外への開発援助を行い、「この国は戦争に懲りている」という認識を疑う人はいないだろう。
ついこないだ上映していた「戦艦大和の映画」にしても“悲劇として”であって、これを勇猛果敢な戦意高揚の映画として観た人はいないだろう。
ま、実際日本は加害者なので、「悲劇として観る事も不快だ」って人もいるんだろうけれども、とにもかくにもあの戦争を本気で肯定するマインドはこの国には無い。
実際死んでいった兵士の多くは「職業軍人ではなく徴兵で」、赤紙が届く事はやけっぱちには名誉であったが、各家庭においてはあの時から悲劇であった。
なので、日本人が戦死者に思う気持ちにおいて「申し訳なかった」半分「哀悼の意」半分なのは本音であって、国家神道がどうこう言う話ではない。

ここは、現在の天皇陛下と神道を連続させる人がほとんどいない事でも証明されている。
小沢辺りから始まった、国際協力としての自衛隊の海外派遣にしても「国連脱退」に始まったあの戦争を繰り返してはいけないという政策判断があるからで、それを自衛隊のPKOを軍国主義だと思っているのは共産党・社民党支持者ぐらいのものだろう。
不思議な話で、靖国神社は「中国・韓国から大ブーイング」なのだが、彼の国は「自衛隊のイラク復興支援」に対して軍国主義だと大騒ぎをする事は無い。
そりゃそうだ、イラク派遣に大騒ぎをする事はアメリカに正面切って喧嘩を売るのと同じ事なんだし、一番典型的なのは、日本の国民は「竹島なんてどこなんだろう?」だってのに、彼の国では「独島で大興奮状態」。

つまり「最初から反日には合理的根拠が無い」
極論、国益にもならなければ建設的でも無く、中国・韓国にとって「反日」なんて事で得する事等無い。それぞれの時代の政権が「政権維持のため煽った」側面はあるにせよ、各国の国民がそうそう容易に国家権力のプロパガンダになびき続ける事も有り得ないだろう。まさか最初から最後まで日本の左翼に扇動されたなーんてワケないのであって、ここには何らかの心理的要因があると見ていい。

ある意味『不作為による供依存の心理』だ

ベースラインは今でもヨーロッパが帝国主義と呼ばれる植民地政策を志向した事に変化は無い。つまり「近代国家の誕生」だ、
ヨーロッパの国境は、方言や民族で分かれているのだけれども、国土の広さの割りに非常に沢山の国家がある、今やそれをなんとかEUの形に纏めている。アメリカは大統領制をイギリスやヨーロッパカソリックからの独立の象徴とする事で意識を共有する事で合衆国を形成している、まるで大統領府は政府ではなく州をまとめる特権的な政治機構そのものであってこれは一種の『共同幻想』である。
共通する「大義名分=正当性」がなければ国の規模はヨーロッパ並の小国に分かれているのがむしろ自然なのだ。

日本の統一も古く織田信長登場以来のもので、元々は各地域に王族がいて多数の“国”に分裂していたのであって、国家の形なる共同幻想の形成に「徳川300年かかっている」、こういった国家の形成や分裂で象徴的な現象は『ユーゴスラビア』で起きた。ユーゴスラビアは英雄チトーたった一人の求心力で国家足りえた、チトーが故人となるとユーゴは瓦解し一気に内戦となる。

日清戦争以前から中国は内戦続きで分裂状態にあり、朝鮮半島も李氏が日本に協力する形をとった事で、戦後独立した韓国にも王朝のような正当性の根拠が無い。
中国をまとめているものは「歴史的にもダメが出ているイデオロギー」であって、これに気がついていた搶ャ平は『金=経済』を頼みにその正当性の瓦解を食い止めてる。
よく考えると中国も、朝鮮半島も一番わかりやすい国家としての正当性を担保する共通認識って「抗日しかない」のだ。
ある意味、歴史的にも近代国家の正当性(統一し共通認識を共有する大義名分)を確立したとは言えない。
中国には台湾問題があり、現実現在の中国政府は人民解放軍によってその正当性を担保している状態だし、韓国もついさっきまで親米軍事政権だった。

中国も韓国もそれぞれお国事情で「抗日」でしかナショナリズムを表現できない事情があって、これに日本が体裁だけでも謝罪を繰り返すものだから、唯一の頼りである「抗日」はこの日本の振舞いで余計に興奮する(元々不安定な大義なので)。
「抗日」の正当性を維持するためには「日本は悪い国」でなければならないからだ。
つまり、日本の首相が靖国に参拝し朝日新聞辺りが噛み付く事で、彼らの抗日の正当性は維持されている。
これはあまりにも危険(他国の動向に正当性を握られてしまっているようなもの)だ。
だからこそ日本が両国に配慮したところで「次から次へと、だから日本は悪い」という論議が新たに登場してきてしまう。

中国も天安門を契機に内戦になって、何か『ケリ』をつけるべきだったのかも知れないし。韓国も軍事政権から民主化したと言ってもその正当性を担保する求心力は国内に存在しない(北朝鮮に対する非常に難解な尊敬の気持ちは、北朝鮮にある「極端な正当性」に引っ張られてしまうからだろう)。

さて、そうなると
日本の次の首相は、両国に配慮すれば「両国の正当性が不安定化し」、かといって小泉のように突っぱねると「両国の正当性は興奮して又不安定化する」状況に置かれている。これが顕著になったのは「両国が十分に食えるだけ経済発展に成功したからだ」と言えるので、この傾向は暫く恒常化する事も意味する。

「安部ちゃんなら」とか「麻生ローゼン閣下なら」とかの問題では無い。
欧米イスラムにあるような一神教的ビヘイビアーを持っていない中国・朝鮮半島と(東南アジア各国は文化的に小国に分かれていて、王家のある国もあって正当性不安は無い)これどうやって関係を安定化させればいいのかって実は大問題になる。
間違いなく言えるこことは日本の左翼メディアが「この不安定感に乗じて売上を伸ばそうとしている実に無責任な存在」って事ぐらいで、果たして中国・朝鮮半島の正当性を安定させるために日本は何ができるのかが問われている。
それは日本の国益でもあるし、それこそ戦争責任でもある、

こりゃ一体どうしたものか?
意外と盛り上がっていない『総裁選』なんだが、誰が首相になってもその結果に両国が不安定化する事は目に見えていて(小泉長期政権は結果的に「緊張感が継続する形で」皮肉にもそれを安定化させていたから)、『北朝鮮の核』『珍しく自主的外交を展開させなければならない事情(拉致問題)』日本には大してその気が無いのに緊張を煽る形になっている尖閣諸島やら竹島問題。

首相候補のみなさんは、これどうするつもりなのだろう、
立会演説会で語られる事は無いけれども、次の首相の力量は「日本が何をしても中国・朝鮮半島は不安定化する」って法則に気が付いた時にはっきりするだろう。
彼らの願いに応じて「悪役小泉」を模倣するのか?
それじゃあまりにも危なっかしいので、謝罪する事で「本来悪人である」なんてなポーズを取る事で根本的解決を先送りし続けるのか?
グルッと回って考えるなら、日本の「あの戦争の罪」とは「抗日」という正当性(共同幻想)を生み出してしまった事なのかも知れない。
どう転んでも、自主独立している国家がその正当性を「隣国が悪だから」なんて他国の事情に依存するなんて事が長続きする筈が無い。
こればかりはアメリカに頼んでもどうなるものでも無いし、日本単独で解決するような問題でも無い。

安部総理のお手並み拝見か、
posted by kagewari at 04:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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