2009年04月15日

安全保障がいよいよ心配

ロシア中国の不安定要因は何度が説明したとおりだけれども、
ここのとこタイで騒ぎになっている過激すぎるデモやら南米における反米政権の独裁化への心配、この辺って急激に過ぎる民主化の過程で自然に起きる現象なのだと思う。
確かに米国が世界の民主化における旗振り役には違いなく、
同時に市場開放含めての(ペリー時代からここは変わらない)圧力となる場合もあるのでこの圧力は急激に過ぎる場合もある。
やっかないなのは、だからといって軍政や王政等の独裁政権を支持するのもどうかと思うし(WWU前後の列強には珍しくないパターン)、
十分そのリスクを承知でそれをはねつけた中国の読みも”読みとしては”正しい。
かといって現在の北京政府が心配している「その後どうやって民主化するか」なんてーなプロセスは世界的にも成功例があるワケでもないので(ソ連のペレストレイカは結果軍も登場しての大騒ぎになって→後にプーチンロシア帝国と先祖がえりした)、どうにもここは難しい話になる。

輪をかけて昨今の情報化社会の場合、各先進国には第三世界の”これでいいのか”な情報は溢れるので先進国世論は「とにかく民主化すべき」な世論形成となって自然。
ところが日本においてすらまともな政党は「政権交代がおきて、先ず民主党から次に野党時代を経た自民党が」まで待たなければ選挙するにも数が揃わない状況なのだから昨日今日経済的にテイクオフしたばかりの第三世界諸国に一気に現代的政党を実装した高度な民主主義を期待する方が無理がある。
皮肉な事に昨今の安全保障上の問題は「性急過ぎる民主化の弊害」なのかもしれないし、
やっかいなことに世界は「かといって独裁政権を放置したり人権侵害のある政権を支持もできない」状況にある。
そんな要素もあって世界全体に不安定要因は拡大していて、
ロシアプーチン帝政は石油価格の暴落で軍事的専制に何時でも変化しそうだし、
中国北京政府は正直人民解放軍が怖いばかりでなく経済格差からくる世論の不満を吸収する政治的システムの欠如に政府そのものが困っている、
中南米は早々に反米的な新左翼革命が怪しい雰囲気になってきているし、
中東が不安定なのは例年どうり(これまで親米のパキスタンが米国のアフガニスタン統治の鍵でもあったのだけれどパキスタンの政治状況も怪しくなっている→オバマのイラク撤退・アフガニスタン増派作戦はシナリオどうりにいかないだろう)、
極東アジアにおける朝鮮半島情勢は明日暴発してもちっともおかしくないのだし(独裁者が統治する場合当該人物の健康リスクはそのまま安全保障上最大のリスクとなるので)、
あまり報道されていないけれど今回の国際的金融危機でヨーロッパは相当の痛手を被っている、
そして個人的には米国オバマ政権は『非常に苦しい状況を迎える』と予測していて、

世界が複合的に不安定化の一歩手間の水域でギリギリの状態
国際的に好景気になると食糧問題やエネルギー相場の高騰で石油資源のあるロシアあたりは拡張主義になるし不安定な地域の軍拡も拡大する。
不景気になると財政エネルギー産業依存のロシアや経済だけが求心力の中国が不安定化して瀬戸際外交の北朝鮮など辺境地域での小国の軍事紛争の懸念が高まる(各国内向きになるので)、経済政策の指標を失った経済状況とよく似ていて均衡する安全保障上のロジカルな合意を完全に失っているんじゃないだろうか(そこにオバマの軍縮政策がハマルとも思えない)、

目だって国際紛争が表面化しているのじゃないけれども、
『米ロ超大国による世界の均衡』という枠組みは共同幻想として瓦解してしまった。
事が安全保障だけに、試行錯誤=紛争の可能性があって世界各国の外交(コミュニケーション)が本気で試されているように思う。
各国経済危機で国内問題もあるのだろうけれど、外交は外交と切り離すぐらいでやっとかないと、財政出動で景気回復した時点で突然安全保障上の問題が浮上するなど対応が後手後手に回る可能性も否定できない。
posted by kagewari at 20:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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