2008年11月25日

マスメディアの崩壊が始まったようですよ

元来先進国の中でも(放送局は別として)”全国三大紙”のような巨大な新聞媒体があるのは日本ぐらいで、TV局にしてもその広告の流れなんかから実際には「戦前から戦後」なる共同幻想を背景にした一種の広告塔だったのであって、
その存在は世論形成の形で(特に戦後は)崩壊過程の共同幻想を歪に支えてしまった保守的媒体の象徴でもあった(ここは左翼リベラルを標榜している某紙であっても同じ)。

日本経済のファンダメンタルは「バブルの崩壊」がそのまま経済事情における共同幻想の瓦解でもあったので、崩壊過程としては先行していて(政治の世界は「衆議院における小選挙区比例代表制」以降となるのでここも先行)、このブログで各IT系企業の買収・提携の動きを政治的力まで行使して排除してきたTV局は「ひょっとしたら地上デジタル移行をきっかけに倒産する可能性もある」と話してきてもいるのだけれど、ここが現実味を帯びてきた。

企業のテレビCM離れ始まる 「余裕があれば出すもの」になった
(一部抜粋)
在京キー局5社の2008年9月中間決算が出そろい、日本テレビ放送網とテレビ東京が赤字に転落、フジ・メディア・ホールディングスを除く4社が営業減益になった。各社とも広告主の業績悪化の余波でテレビCM収入が落ち込んだのが響いた。その一方で、広告主にとってテレビCMは「余裕があれば出すもの」といった具合に、テレビCMそのものの広告価値にも疑問符がつき始めている。
テレ東、日本テレビが赤字転落
「自動車・食品など製造業を中心とする広告主の業績が悪化しており、変動的要素の強いスポットCMのみならず、固定的要素の強いタイムCMにも影響が出た」

「販売促進という点では効率性はそれほど高くない」
テレビ各局のCM収入の減少は、広告代理店の業績にも顕著に出始めている。電通は08年11月12日、2009年3月期の連結純利益は、前年同期比30.5%減の252億円になる見通しだと発表した。景気の悪化を受けた広告事業の不振が要因だが、同社によれば、実際に、第2四半期のテレビCM全体の売上高は前年同期比3.1%減、「スポットCM」については同比8.6%減と落ち込んでいる。下期には「クラブワールドカップ」「ワールド・ベースボール・クラシック」などのイベントが目白押しだが、「広告市場の先行きは引き続き厳しいと予想される」(同社)と厳しい見方だ。
テレビCMの出稿を止めた別の大手企業の広報担当者は、
「テレビCMは不特定多数が視聴するため販売促進という点では効率性はそれほど高くない。テレビCMを使った新規顧客の開拓も後々はしたいとは考えているが、うちではそのような余裕は今のところない」と話しており、経営の苦しい企業にとってはテレビCMに「広告価値」をなかなか見い出しにくい、という現状があるようだ。
(J-CAST ニュース 2008/11/14)

な状況だし、
新聞メディアにおいては
朝日新聞100億円赤字に転落 広告大幅落ち込み、部数も減少
(一部抜粋)
朝日新聞社が、半期ベース(連結)で100億円以上の赤字に転落したことがわかった。単体ベースでみても売り上げが約142億円減少しており、販売・広告収入の落ち込みが裏付けられた形だ。新聞業界では「比較的勝ち組」とも言われる朝日新聞でさえ、苦境に立たされていることが浮き彫りになった。ほかの大手の新聞社の決算も悪化するのは確実だ。

新聞各社の経営状態をめぐっては、広告・販売とも、収入は「右肩下がり」の状況が続いており、先行きが見えない情勢だ。今回の朝日の決算でも、売上高は約142億円も落ち込んでおり、そのかなりの分が広告収入の落ち込みによるものとみられ、関係者からは「前年比、通年ベースで広告だけで200億円近くは落ち込むのでは」との声も根強い。さらに、このところ部数も徐々に落ち込んでおり、ダブルパンチで売り上げが減る形だ。
(J-CAST ニュース 2008/11/21)

(毎日新聞に関しては例の騒ぎ以来ご存知のとおりで、)
そもそも日本という国の素性からして、大企業なる概念自体元来ピンとこない国だし、江戸時代以前の国家感は地元の”お国”が”国”なんだから(政治家が帰省すると今でも”お国入り”だし)、国家であったとしても連邦のような存在でも自然だし「一国単一民族」なんてなトンチンカンな発言が批判されるのは(歴史認識はともかく)概念自体が明治以来の富国強兵化のための「捏造キャッチコピー」の要素が大きいので(英国張りに国意識が分化しててもちっともおかしくない)、そういう「発言のセンスがダメダメだろう」な側面が大きい。

新聞媒体やTV局に至っては「今苦しい庶民や中小企業の・・・」なんてーな発言しても、
「あんたのところこそ日本でも珍しい立派な”大企業”じゃないですか(日本の企業の9割以上は中傷零細)」な矛盾を最初っから抱えていて、
見方を変えれば「あの時GHQが財閥といっしょに解体してもよかった」。
プロ野球って世界も共同幻想の崩れ具合を評価確認する上では格好のサンプルで、「日本全国巨人ファン」みたいな「どっから考えても捏造だろう(笑」な状況は、野村ヤクルトの登場辺りから瓦解を始めて(そんな意味でノムさんと小沢にはどこか通じるものがある)、パ・リーグの地域密着型経営の確立により過去の共同幻想の基盤はほぼ完全に崩れた。
しかし採算性の悪化でプロ野球の組織全体が斜陽かと言えばそれは違って、パ・リーグの地域密着独立採算制の模索は成功しつつある(人気球団から各球団に利益の分配が行われればより健全化する)、

新聞媒体の関連で言えば、北海道新聞スポーツ欄には日本ハムファイターズの記事が多いし、河北新報スポーツ欄には楽天イーグルスの記事が多い(Jリーグもご存知の通り)。
そんな形で地方分化(や機能分社)していって自然で、全国紙の在り方は通信社的方向や週刊誌よりの調査報道に先鋭化していくべきでTV局同様ITインターネット系ポータルとの提携が自然な形になる。

ようやくここまできたかというのが実感で、
社会全体にかかっている共同幻想崩壊の傾斜速度から大幅に遅れて、経済そしてメディアが「共同幻想の崩壊により”個性化する”過程」に突入したと見ることができる。
そりゃーニュース報道が事実関係に違いがあってはいけないけれど、見解や報道の角度ってものはもっと各紙違っていていんであって、「抽象概念としての見識ある世論の想定」なんて空想を誰もデスクに頼んでやしないのだから、報道の場でも右から左まで多用な意見があっていい。
結果としてそういったメディアの姿勢が、個性化する各個人の自我のバランスを保持するアイデアのビヘイビアとして「分業化し機能する」結果(誰しも情報通になるまであれこれ調べるほど暇じゃ無いので)、所謂民主社会が落ち着く方向も見えてくるだろうし、
共同幻想崩壊過程における「先進国特有のメンタルな問題」に対する社会の側からの回答にもなるんだと思う。
posted by kagewari at 23:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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