2008年09月15日

福田首相の辞任は最悪のタイミングだった

彼が自民総裁に選出される背景はご存知の通り、アンチ小泉的党内世論によって始まっていて(そもそもそのカードも旧森派現町村派の福田氏だってところが自民の党としての力の低下を象徴していた)、福田氏も「これだけの党内支持は大変光栄で嬉しい話でもあるので是非首相もやってみたいものだ」ではあったところでしょうが本音「好きで首相になったワケじゃないし」でもあった。
彼の政権における頂点は『大連立』であって、この大連立が流れたところで事実上福田政権は終わっていた。
持ち前の官僚との良好な連携で、彼が真面目に首相職を職業として遂行してきたのは事実なのだろうけれども、そこで目立った成果がある筈も無く(彼個人としても特別な政策目標のある人物じゃない)、小泉・安倍政権下で関係悪化した韓国・中国との国際関係の進展ぐらいが福田政権の意味合いと言えば意味合いなのかもしれないけれども、
その韓国は李明博政権の支持率が大幅低下していて政権基盤そのものが怪しい状態だし、
中国にしても以前のエントリーに書いたとおり。
http://kagewari.seesaa.net/article/103725626.html

国際関係も何も、現在は個別の対外関係ではなくて、地域全体の安全保障・経済協力含めてのグランドデザインが流動化していて、「教科書で謝ったからどうした」とかの論議はそもそも国際関係における政策論議云々じゃない。

その福田首相の辞任後に
「三笠フーズ汚染米事件」(福田氏はこれから逃げたって説もある)
福田政権のまま国会になっていれば、これはどえらい事件で政権への責任追及は半端なものじゃなかっただろうし、折込済みとは言え太田誠一農水相の失言(折込済にしても酷すぎだが、、)、容易に政権は吹き飛んでいたのではないか。
福田氏には絶妙のタイミングかも知れないが、広がりを見せるこの事件の全貌解明に国会が開かれていないのは無責任過ぎるし、

それだけではなく
金総書記重病説「日本政府あまりに鈍感」懸念の声も
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080913/plc0809131948003-n1.htm
なるニュースがあるとおり、
現在北東アジア情勢は、緊急事態な上に

潜水艦が領海侵犯か 海自イージス艦が発見
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080914/plc0809142011002-n1.htm

【米金融危機】リーマン連邦破産法申請へメリルはバンカメと合併合意
http://sankei.jp.msn.com/topics/economy/5201/ecn5201-t.htm

次から次へと重大な案件が現在進行形な時に、
自民の総裁候補は5人そろって仲良く自民支持率向上「全国ツアー中」と、

この国はどうなってんですかっ

政策課題にしろ(国民年金の全額国庫負担の方向性なんて10年近く前からの政策論議だし)、国際関係への読みにしろ(米国のテロ指定国家云々に振り回されいているばかりだし)、国内経済にとっても消費の観点からは重要課題であもある農水相問題(次から次と自民の大臣候補に問題があるのは農水行政自体がヤバイって証明でしょうに)、

そもそも他派閥の加藤の乱と古賀氏の動向に始まる「福田担ぎ」に乗って、結局町村派が仕切るみたいな意味不明内閣(だったら単に「小泉政権と微妙に関係の切れた安倍後継内閣」に過ぎない)を福田氏が引き受けた事は、日本にとっても最悪の選択だったと言えるんじゃないか。実際その福田氏の政権基盤である旧森派現町村派は派としても分裂含みで、政策集団としての位置付けが散漫なままであって、
結果として現在の総裁選における5人に何が違うの?な散漫さに直結している。
財政出動論の麻生氏は与謝野氏(増税派)と関係は近くて、「彼と僕の政策にには大きく違いは無いよ」と言ってのけるぐらいなのだから、与謝野氏の存在も単に「増税エッセンス程度」のお飾りにしか見えない。

ギラギラとした政権意欲も無いのに、担がれていい気分だから首相になる等という選択は、その選択それ自体が無責任の極みであって(お友達内閣と呼ばれた安倍氏の方がよっぽど”自分の色”があった)、福田政権の存在は既に自民を中心にする政権与党が「政治家サロン」程度の存在になっている証明だったのだろう。
「”スター小泉”以降弾切れ状態」
これが実体だった。

現在の民主が「勝てばいいのだろう」的な戦術論先行の小沢型運営だとしても、「政権交代そのものに意味がある」的乱暴な論議にしても、”よりマシ”であるのは確かで。
一番困るのは「人材がいない筈の無い自民党なる組織そのものの建て直し」は今後にとっても必須であって、今のままでは余計にグズグズになるのが目に見えている。
自民党は「政治家サロン」から「政党」に復帰する上でも危機感として一度野党になった方がいい、
その危機感に最も欠けていたのが福田政権だったのじゃないか、
posted by kagewari at 20:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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