2004年04月10日

政治家について

人は何故政治家を志すんでしょう。
 昔の言葉には「立身出世」というのがありました。
 この背景には昔の『偉い人』の持っている権力が絶大で、王権神授説じゃないですが、庶民はそれを「よっぽど偉いからだ」と受け容れるより、その状況に合理性が無かったからでしょう。
 「天井人」とか「雲の上」とかです。

 自分の意思を自由に表現すること自体、政治的自立が必要でしたから、民主主義の台頭まで、政治家になる事はプラグマティックな自己表現と言える部分もありました。「何か社会に言いたい事があるとき⇒政治家に」ほど近くはありませんが、まあ結構近かったと言えるのでは無いでしょうか。

 現代はどうでしょう?
 ニュース番組では「このニュースについて街の声を聞いてみましょう。新橋の○○さ〜ん」なんてシーンをよく見かけますし、政治的でも政治的じゃなくても現代は発言は自由です。
 人権問題も、環境も情動的というより、役所ですら公共サービスの重点項目ですから、声高に叫ばないといけない問題は随分解決してきました。「雪深い古里にトンネルと新幹線を」そんな志の男が首相に登りつめたのはついこの間の話だったのに、随分と時代は変わりました。今の問題は「いかに公共工事を減らすのか」ですからね。

 「無駄な財政を改めます!」
 これじゃー一時流行った、企業の財務畑人材偏重型黒字作戦と似ています。このころ財務に明るい人間の登用はさかんでしたが、実務に明るい人間が減らされ、大規模なリストラ時代の(ある意味失敗)到来になりました。(人材を切りすぎて、本業の運営が難しくなった会社さえあったのですから)
 そもそも公務員に民間会社のようなノルマがあったら大変です。
 国は企業じゃ無いワケですし、政治に求めらるのは問題処理ばかりではなく、統計的に予測が出ている先の問題や、国際問題への対応でしょう。

 さあ大変です。「立身出世」な感じが遠のきます。
 政治家って言えば、国の予算を考えて、お役所の元次官を担ぐか、人権派の団体が知識人や大学教授を担ぐか、権力を目指す政治家達が自分たちの勢力を伸ばすためにスカウトするとか、地位と名声の野望を持つ元芸能人とか、元老院を思わせるノーブリスオブリージュ(確か特権階級の責任、とかって意味です)としての世襲(2、3世議員)、、

 あれ。政治家を志してる人がいませんね。

 そんな時代なのでしょう、
俺はジャーナリズムに反して2世議員を支持してます。もし「仕方ないから」という気持ちがあるなら、それだけ一市民の感覚を失う事は無いでしょうし、次の選挙のためだけに一歩も地元を離れない、、のも困ります。
 「加藤の乱」の淡白さは、昔の権力闘争では考えられないものでした。でもあれはあれで良かったような気もするんです。「なんだ普通の人だ」が答えでしたから。
 自民の元幹事長といえば首相候補ですが、それは中選挙区制での話です。小沢って男が仕掛けたドラマは彼が思った以上にうまくいってるのかも知れません。

 そしてイラクの事件です。
 彼らにしたら「困っちゃうよ」な感覚なのではないでしょうか。
 この国にはえげつない情報部もありませんし、アメリカの高官と独自ルートで情報を収集する大物も今は少ないでしょう。今や「誰かがやらなきゃならない政治家」です。
 実際国会に入れば「あいつに任せたら大変な事になる」とか「今の政府は何をしてる、5年後にこうなっちゃうんだから、あんな中途半端な、、」な理由で権力闘争はあるでしょうし、そんな理由はむしろ歓迎すべきでしょう。「国家100年の、、」だとすると怖いのが本音です。

 しかし、イラクの民間人は誘拐されるいわれは無いですし、自衛官のみなさんは、公務員です。彼らは純粋にイラク復興部隊として派遣されています。新聞は世論調査で反対が多かった、と書きますが、それはまるでメディアが「僕は反対したからね」と言っているかのようです。
 一般庶民としても、どうしたらいいのかって問題です。
 モスリムの人は一般に親日ですし、中東政策だけは独自外交だったこの国にとって、一大事に違いないのですが「フセイン」という一人の男の我侭と妄想のせいで世界は振り回されました。
 ビンラディンにしても、「我モスリムは激しい文明化という危険な道を歩かない、賢い文明圏なのだ。アメリカの真似をしてはいけない」と言うなら平和路線だったのでしょう。それならオペックの生産調整だって話の根拠が明確になったでしょうに。「オペックは地球環境への責任として生産調整をする」となればね、違った政治ムーブメントだった筈です。

 フセイン、ビンラディンおそらく政治家を志した男でしょう。
 どちらかと言えば、権力者と権威でしょうけれど。
 今の世論の扱いは「独裁者とテロリスト」です。

 俺は祈りますね、今銃の引き金に指をかける個人に対して。
 撃つべきじゃ無い、と思うならそうして欲しいです。
 「〜のために」そんな気持ではいて欲しくないです。
 フセインやビンラディンが一人だったのと同じく、引き金を引く人も一人の個人なのですから。
posted by kagewari at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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