2016年09月26日

『共同幻想』論と戦争

「面白さ」や甲斐論の続きです。
果たして『共同幻想』適応人格の場合はどのような世界となっているのだろうか。
話をわかりやすくするため今回は極論で進めます。

■その代表例が”戦争”です。
「現代戦においては国家総動員の全面戦争は無くなった」←ここにも関わる話です。
(故に現代先進国は『共同幻想』崩壊過程にあるのですから。)
逆に『共同幻想』全盛期の近代から昭和までの時代は戦争と言えば国家総動員の全面戦争(総力戦)だったのであり、銃後の守りを含めて、『共同幻想』に関わるすべての活動はどこかの線で国家の命運に関わる、あるいは関係付けられるものでした。
エンタメ性という論議の是非はともかく(高校野球におけるアルプス席から田舎の応援会の様子などを想定していただいても同じ話です)、末端のどんな活動も国家的権威の命運に関わる重大事なのである。それが参加における『共同幻想』特有の”甲斐”であり、
身近なところでは地域のお祭り行事において、些末な飾りつけであってもローカル『共同幻想』における絶対的権威であるお祭りの実行において明解に参加している”甲斐”。

注:明治以降の総動員体制的『共同幻想』は完全な明治維新における典型的な捏造のひとつ。
戦国時代の戦に庶民はほんど関係が無く、野球観戦のように楽しみに観ていたという話まであるし、事実戊辰戦争の時上野公園あたりに立て籠もった幕府軍に対し西郷が根津の方角から砲撃するのだが、当時江戸の庶民は幕府の武士を憐れんで炊き出しやらで応援していたって話が残っている(つまり庶民は攻撃対象では無かった)。
時にWW2の関東軍の蛮行のように知られている逸話のいくつかは、武田信玄戦法の影響が残る旧陸軍において「補給はいいから現地徴発で(食糧現地調達)」な戦術的ナンセンスが悪癖として残っていたからで(且つ中国南進は後に軍法会議ものとなる軍令部命令無視の暴走だから補給が十分な筈も無い)、日本の軍部に庶民を攻撃する意図は伝統的にも文化的にも存在しない(そもそも日本には文化として西洋のような奴隷制度も無いのだから合理性がどこにも無い)。

話は戻りますが、この明治にやらかした歴史的捏造『共同幻想』を、
戦後もサラリーマンによる経済戦争みたいな”お話”で引っ張ってきたのですが、元から底の割れた話でした。そんな当時の『共同幻想』の硬さの話はともかく、
『共同幻想』戦争論において同時に言えることは、
そこでサボタージュしたり、権威の正統性を毀損するような振舞があったとしたら?
速攻、非国民であり、売国奴となります。
(ちなみに「村八分=事実上の一族殺害」など、いざ村社会から敵勢判断された時の仕打ちは明治以前のが苛烈でしたが、)
所謂現代イジメ論に連なるような「『共同幻想』によるなんだか曖昧で妙な同調圧力的強迫心理」つーのは明治以来の傾向と言える話です(はなからそんな伝統日本に無かったんだが)。

「戦後が終わった」なんて言うならですね、明治以来のでっち上げ『共同幻想』やその亜流の崩壊も意味していなくちゃ〜いかんのでありまして、
江戸文化や上方文化が日本の本道とは言いませんが、明治維新のやらかしが極めてインチキ度高かったのは事実であって(列強の圧力を前に生存のためやむを得なかった「黒船反動形成」な部分もありますが)、地方のマジ同族恐怖政治的なローカル『共同幻想』とともに、都市部においてはあっけらかんとして自由気ままな市井の人々って姿こそ保守本道の日本らしさだと思う次第です。

■話は『共同幻想』における「面白さ」や甲斐ってところに戻りますが、
高校野球の事例のように、あるいはWW2総力戦のように、
『共同幻想』における社会が明解なヒエラルキー構造であり、3人集まる友人関係にも”内々に上限関係が’成立する”社会でありますが、「どんじりの末端クラスにおいても(上部構造全体との)一体感を甲斐として感じることができるのです」。「面白さ」をエキサイティングを(社会適応した構成人には”自分もその一部であると”)提供してくれるワケです。
「人間である必要は無い(『自意識』の一部は自ら抑圧しなさい)、お前は立派な兵士であれ(自分である前に立派な構成員となれ)。死に場所は(=生き甲斐)は俺が決めてやる」
 ↑
つまり内部的には『共同幻想』社会も(表面的には競争社会になっていても)真面目に適応していれば、表面的に無能で怠けものであって全然可なのです(しかも婚姻相手などまで年功序列で斡旋してくれる)。「結果論には関係が無い」という心理学的原則論はそういう形で成立している。
勿論、その大前提は所属『共同幻想』に対する疑いようの無い”愛”が条件になります。

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posted by kagewari at 20:41 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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所謂臨床系の言うところの行動療法ってほど堅い話ではありませんが期待感あるアプローチだと思います
自我と時間』参照




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