2014年05月04日

『共同幻想』と『単独者』のプライバシー論

ザックリ言えば『共同幻想』は自身の記憶著作権の一部が”共有化”されているので(記念写真の閲覧や旅行の報告義務やそもそも一緒に外出など)、私的所有権が制限されていると考えられます。
それこそ分譲マンションの区分所有権みたいな話ですよ。
これに比して『単独者』は土地付き戸建て同様に完全な所有権であり、私的情報をワザワザ所属『共同幻想』に共有化のため報告義務などもありません。記憶の著作権=私的所有権が最大化します。

前回の話の「安全保障」を考える場合、『共同幻想』は所属母体である団体なり社会を守る事は自分の存在にも関わる最優先事項となりますが(国なら国対)、『単独者』の場合私的所有権が侵害されない事が最優先になります。
つまり、先進国化の流れの中で「プライバシー保護法案」などが執行されるという流れにも『共同幻想』の崩壊と『単独者化』が現れている訳です。
見当違いな社会学者におきましては、この背景を「コミュニティーの崩壊」なんて見方している人おりますが、全然違う話です。「私的情報の共有化が半ば制度化している社会から、その使い方が個人の判断に任される時代への変遷」つー話でありまして(昭和に”クラウド”なんて存在しないのだから)、個人に管理者権限がありますよってのが『単独者』であって=プライバシー保護のために一切ネットに接続しないとかそういう意味じゃないから。
(『単独者』の時代だからネット情報起点にデモによって独裁政権が倒れるとか象徴的な事件が起きているのであって。)

ここまでの話で「安全保障論的に『共同幻想』社会では戦争が起きやすく、それが国家間の全面戦争でも行為としてそれが合理的である」ってのがわかると思います。
更に先進国化した国家においては『単独者化』が進行しますから、『共同幻想』適応人格の典型とも言うべき「軍人メンタル」というものの保持が大変困難になります。個人のHNである前に「軍人誰々」って呼称で自分が存在するって幻想に対するストレス認知が否応なく高まってしまうので、想像するにそんな社会で徴兵制敷いても制度でスカウトされた兵士はまったく使えないでしょう。
先進国においては志願制の国軍以外考えられないんです(その動機と人格選択の点から)、
「となれば先進国の軍人は『共同幻想』適応人格に偏るのか?」という論議もあると思いますが、確かに傾向としては「保守系共同幻想」が比較多数かもしれませんが、『特殊部隊』やら『情報工作』なんかのヤクザな業務の派生も先進国の軍隊ほど増えてきます。そっちの業務には「単独活動」も含まれてきますから、人材として軍隊に『単独者』の志望動機が成立しないって事ではありません。
(一般将兵としても「ガス抜き役」だとか「ジョークで緊張を和ませる係り」みたいな単独業務は重宝されるので『共同幻想』適応人格だけに偏重する部隊のがかえってアンバランスにもなるでしょう。)
とにもかくにも先進国になれば、国家の安全保障も大事だが、自分のマシンのIEセキュリティーアップデートの重要度も同様に高いって現象が起きます。
事実、昭和の住居では「玄関の鍵もかけない」習慣がかなりの地域にありましたが、現代社会で玄関の鍵をかけないって話は少なくとも一般的ではありません(ディンプルキーにしようかなってぐらい)。(■多分この流れは先進国における同性愛カミングアウトなどの増加とかにも関係している。←プライバシー領域の拡大と管理者権限。)
『先日勃発した2chをめぐる様々な様相』
http://kagewari.seesaa.net/article/393612459.html
(同記事末尾のリンク参照)
この辺の動きなんか、2chに関心強い人にとっては「戦争」そのものですよ。
「電子戦情報戦の一部」といって差し支えないでしょう。

翻って考えて見れば、世界で先進国の先端を行ってた米国は随分前から訴訟社会が到来して、有力政治家のかなりの数が弁護士あがりだって時代を迎えたりしているのも同じ流れにあります、
(日本でズッコケた民主党政権もそうでしたから、官僚あがりと弁護士あがりの対比ってところはそこいら辺をよく表している。)
伝統的保守派は『共同幻想』における階級社会における競争という合理的強迫が消える事でやれ経済成長がどうだのってアホみたいな話してますが(その市場経済学派の張本人が金融工学経済学やっちゃっているだから洒落にもならない)、先進国は経済成長なるものも社会資本として所謂市民の労働力なんてものに頼らなくても運営できるようになってるのが筋論で(近代じゃないだからさ)、NPOやNGOやらボランティア活動のそれがあるように、マンパワーってのがどこで活躍するのかってそれは国家の民度なりに比例する話なんだから、ムチとニンジンが無いと労働者が働かないので国家が滅びるって「お前いつの時代の話ってか市民は奴隷や家畜と同じか」って話になるからね(笑

さてそんなワケで、
『共同幻想』時代においてはマジ国家間の戦争も前提とした安全保障って姿が合理的だったんですが、後期先進国時代ともなりますと『単独者』を軸に「軍部も戦争を前提とするというより安全保障全般の総合的なスペシャリスト的な内容」が求められてきますから(『共同幻想』時代より何倍も本当に戦争になったら軍部にとって最大の失態だのように)、国際的な軍事演習などの交流の在り方なども意味合いが大きく変わってくるとなります。
それこそ「演習で見事なナントカを見せつける事は実際の戦闘行為以上の本物の戦争だ」的ななんつーか「軍事機密も見せつけてナンボの時代」のような変遷があるだろうと思います。
国家を守るのではなく、個人を守る(そこには軍人としての個人も含まれる)。
左翼の非武装中立みたいなお花畑な話とは全く違う方向で、戦争を抑制する社会を探っていくべき時代へ移行するだろうと思います。

■日本の自衛隊も今年はステルス実証機飛ばすみたいですが、
バシバシ見せられるところは公開すべきでしょう。
かえってその方が戦争抑止できる(或いはそこが本番みたいな)世界になっていくんでしょう。


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posted by kagewari at 18:23 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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所謂臨床系の言うところの行動療法ってほど堅い話ではありませんが期待感あるアプローチだと思います
自我と時間』参照




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