2017年12月08日

基本用語のまとめ(8)「反動形成」(反動係数)

継続的読者の人はあえて説明を必要としていないのだろうけれど、
新規閲覧者の方にとっては「何のことですか」ともなり兼ねない頻繁に使用されるいくつかの用語を別カテゴリーでまとめておこうと考えたものです。
(重要項目なので予告なく編集される場合があります)


■この話は二次的利得だとか防衛だとかあれこれ含んだものなので、一概に定式化できない部分もあるのだけれど、大まかに「反動形成」で全て説明してしまっても問題無いかなと思う。
(その仕組みや論理的根拠はほぼ同じですから)
HPだとか各所で例示してきた凄くわかりやすい事例が以下。
●「食べようと思って大事にとっておいた冷蔵庫のプリンを食べたのは誰だ?」
この賠償を求める場合(裁判で言えば精神的被害に対する賠償)同じプリンを用意したからと言って納得できない感の事。
その補填について考える場合、(半ば自動的に)何らかの係数かかって倍増されたものを期待する心理が派生します。
更に言うと、前述事例のプリンが個人的に強い思い入れがあるだとか、食べた加害者が性愛関係であるとか人間関係上深い関係にある場合、この倍増係数も上昇し「個別具体的な事象と賠償などにおける満足度は比例せず、心理的に大きく上下幅に振れる」って話です。

<語彙的には>
「被害感などが(実際に起きている個別具体的事象と別個に)エスカレートする構造」です。
故に『反動係数』と説明する場合もある。
注)実際には、仲がいい関係の相手が対象で、その行動予測ができている場合、被害感情が個別具体事例より過少化する場合もあるので(係数的にマイナスになる)、冒頭説明のように正確に言えば「個別具体的な事象と賠償などにおける満足度は比例せず、心理的に大きく上下幅に振れる」って話。

(メンタル問題関係無しに)本来的意味は
■「ドッジボールなどの球技は苦手なので、幾分得意としている長距離走をやたら頑張る事にした」などの、「一次的事象に阻害要因がある場合、これを代償するための二次的選択が過剰化する事で動機形成が均衡する現象」です。
(一般的日常会話表現における「コンプレックスをバネに何々を頑張る」などもほぼ同じ構造)


<詳しい解説は以下>
この話が心理的にやっかいなのは、
■『被(こうむる)』認知における”実被害”と”実被害感”が比例関係にならない部分で、
(被害”感情”は、個別具体的な被害実例に比例しない←背景事情に応じて係数が可変する)
繰り返しになりますが、
すごく簡単な事例で言えば、
・「単価が千円だろうと10万円だろうと、特別に大事にしている物を壊されると被害感は想像超えて大きなものになる」(個別具体的事実と比例関係に無い)←誰にでもあることですね?
・更に言えば、性犯罪などのように(身体的損傷など云々は問題外に)精神的被害係数が相対的に多数のケースで大きくなる”性愛的関係事象”や、
・「TVのニュース番組で赤の他人の死亡報道を見た場合」と「目の前で肉親が殺害される場合」(死亡しているのは一名で同じですが)当事者の感情は大幅に違います。

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posted by kagewari at 19:40 | 『基本用語』の解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月07日

やたら語られだした「発達障害」系用語のメディア的逆効果

ある時には「マザコン、ファザコン」、ある時には「アダルトチルドレン」、ある時には「プチ鬱」、ある時には「なんとかハラスメント」、ある時には「ブラコン、シスコン」、ある時には「PTSD」、ある時には「LGBT」、ある時には「サイコパス」、ある時には「パワハラ」、ある時には「ブラック企業」、ある時には「アスペルガー」、ある時には「ヘイトスピーチ」、ある時には「モラハラ」、ある時には「PC(ポリティカルコレクト)」、ある時には「マタハラ」、ある時には「発達障害」、
●などなど個人の心理や社会心理から社会倫理に関する半ば”流行語”のような言語に何の意味があるのか、
(※思うに先進国化・高学歴化によって以下に説明する問題が拡大傾向にあるのかなと思われ)


時に「社会的認知」なんて言葉もありますが、
心理学的に言えば(ある程度の水準でも理解が進めば的意味で)個人の権利や尊厳的に啓蒙的意義があるケースもあるのですが、
「その副作用」も考えておかなくちゃいけません。

■政治学的に見ていくと”流行語”になっている時点で「もう怪しい」とかの判断もあります。
つまり、『デマゴーグ』だとか『プロパガンダ』とかの意味です。
喧伝される話の内容の精度や事実関係に間違いが無ければ問題ありませんが、そこが怪しいとなれば「謀略論」も疑われる話となる。←ここが鍵ですよね。

さて、そうなると(実にやっかいな事でもあるのですが)
フロイト心理学と、所謂現代の臨床系心理学や精神科の論議が「噛みあっていない」ところに突き当たってしまいます。
現代の臨床系心理学や精神科での論議を揶揄したり批判するつもりはありませんが(それこそ心理学の知識が無いところで模索を続けているのは事実でしょうし)、
「うーん心理学的には、そういうことでは無くって」な部分が多々出てくる。
『デマゴーグ』だとか『プロパガンダ』の意思は無くても、結果として同様の効果が出てきちゃうってワケです。

社会学的に見れば言語の流行は既に『共同幻想』なワケで、
(個別詳細に各論の文化的だったり学術的意味を簡略化した”イメージ”で、社会に対する”語彙の広範浸透”を図る。マスメディアなど言いだしっぺの社会的信用で《内容についての詳細な論議を省略し》「こういうものなんだね」のイメージだけが浸透する。)
しかも、現代社会において本来マスメディアの信用ガタ落ちですから(流石に小池知事のアウフヘーベンは流行り損ねましたねww)、
●本質的には(或はネット世論などにおいても)「そこにある意図を一部揶揄するブラックジョーク的意味も不可され」流通している側面もある。

しかしながら、
メンタル問題などがある場合(事の発端は子供時代『共同幻想』だったものが「強迫心理」化し残存するなどの問題とも言えるので)、
悩みを抱える個人は何かにつけ『共同幻想』に対して脆弱な側面を持ちますから(これ虚弱体質的意味では無く「そこ突かれると弱いんだよな〜」的意味です)、
■「ブラックジョーク的な批評性を欠き、そのまんま『共同幻想』が『デマゴーグ』や『プロパガンダ』みたいな事になり兼ねない副作用」を考えないといかんのです。


現代用語より、昭和の言語で考える方が(現代における影響力がダウンしているので)説明しやすいかなと思います。
■昭和における「マザコン」という言語にまつわる問題を考えてみましょう
語源といっては何ですが、フロイトの「エディプス・コンプレックス」に由来する事は間違い無いのですが、(ご存じのように『共同幻想』イメージ化するには難しい部分を一般的理解水準に落とし込んで要約する必要が生じる)、一般的に知られる「マザコン」などという言葉の意味が心理学的にまったく見当違いの意味になってしまいます。
 ↓
てか説明するまでも無く、
フロイト心理学はなかなか『単独者』的自我の持ち主しか理解できないという重大な傾向を持つ学問なので(理解できる=自分の自我を構成している『共同幻想』がネタバレ崩壊する)、『共同幻想』社会にその意味というか、イメージを浸透させる事からして論理矛盾もあり、
「だいたいこういうことだと理解してください」みたいな話があっちの方向に行ってしまう事も自明です。


■現代社会において臨床系や精神科が(どちらか言うと分類投薬心理学みたいな学派)「アスペルガー」であるとか「発達障害」などを(社会的必然性もあったため)言葉として流通させたことは社会的に大きな意味があるのは事実なのですが(症例を紹介する説明として)、
その狙いは「かくかくしかじかの名前の症例に一致する部分があれば、メンタル問題の存在を疑いましょう」であったり、専門性の高い判断が必要で「昭和の精神論みたいな対応は全くの間違いである」事を社会的に周知させるためのもので、
前述の「マザコン」事例同様に(そもそも論として臨床系や精神科にはフロイト心理学の知見は無いですから)、心理学的な理解の点で「あー発達障害ってこういうものなんだ」だとか「発達障害があるから(何々はこうなる)」のように自己判定する目的の言葉では”無い”ワケですよ。

もうちょっと言語や記号と『共同幻想』の関係を説明しておきますと、
●この世には数学ってありますね?
円周率の3.14を何故そうなるのか詳細を理解する事は(社会に周知する意味でも修学上も)あまり意味が無く、計算時に「円周率は3.14なんだね(難しい何故なんだは大学の頭いい人がわかっていればいいことだ)」を”知っていればいい”、社会的にはこの状態で十分に合理的です。
詳細にはれば難解な概念なりが、簡略化されイメージ化により『共同幻想』化され広く普及するって話です。

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posted by kagewari at 21:36 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月04日

考えられるシナリオ(半島有事)

(12/5参考報道記事など一部追記)

個人的意見だけれども、
(過去記事では51%と書いていたかな)
美国の「武力による解決」可能性は60%超えたと思う。
■それだけ北朝鮮のミサイル開発の速度が速く、米軍が周到な軍事的圧力を準備できないからこそその可能性は高まったのじゃなかろうか。


北朝鮮もイラクやアフガンの米軍の動きを十分に研究しているだろうから、
米軍の攻撃配置が”これ本気だ”と判断した場合(勿論米軍側も圧力のための配置では無く本気で攻撃するための配置を行った場合だが)、白旗挙げると思う。
●理由は、北朝鮮のミサイルが「自身の安全保障のため」であり(核があればイラクのように攻撃されないが根拠ですから)、核があるぞあるぞと言っても「関係ネーから」と攻撃準備が行われ始まってしまえば(その目論みは大ハズレして)”詰む”からです。

或は、米軍の核施設に対する限定的攻撃などがある場合も、
大規模な反撃すら行われず早期に白旗挙げるでしょう。
(理由はこちらも同じ→そもそも米軍の攻撃抑止に失敗したって事)
但し、この作戦には中露間に根回しが必要で(現在詰めの作業中)、明日明後日にできることでは無いし、戦力投入的に前述の全面攻撃可能な水準のバックアップも必要となる。

■外交交渉を考えれば北朝鮮は事を急がず引き延ばす方が有利な筈なんだが(米国も疲弊してくるだろうし中国の頑張ってますアリバイも引き出せる)、
事を急いでる動機は不明、
何故かどんどん本丸のICBMの開発を先行させている。
(それだけ核さえあれば米国は攻撃しないと確信していると思われる。或は、ひょっとして、、偶然天才的科学者が現れとんとん拍子に”いってしまっている”可能性もある←この見方も結構有力。)

しかし、現実は真逆であり、
米軍は「弾頭小型化確証の核実験」が行われる前になんとしても北朝鮮の非核化を行いたい(北が相手だと相互破壊ナントカ論の均衡が成立しない)。
同時に、全面戦争規模を整える十分な準備期間も無い。
(故に本気の準備にビビって北が白旗挙げる流れは難しい)
米軍は万全とは言えない現有戦力のままの攻撃オプションを選択することになる。
北朝鮮としては「いつもの演習規模だな」と思っていたら、
(白旗のチャンスも失い)米軍の限定的攻撃が開始されるってシナリオになるのではないか。


ひょっとしたらですが、
●昨今注目されているのが北朝鮮の防空能力がザルになっているという話
米軍機が機体の姿も見えるほど低空飛行で平壌上空を飛ぶ的な(パイロットにとっては大きなリスクになるけれど)「ホールドアップ」をやる事で、実戦闘を避け白旗のチャンスを与えるって可能性も無いでは無いかも知れない。
しかし、それに近い事は既にやってますから「今後ペンタゴンがどう判断するか?」まだわかりません。
(過去にもやってますね)
米の北朝鮮攻撃Xデーは12・18前後か 最強ステルス戦闘機「F22」投入の狙いは?
http://www.sankei.com/world/news/171204/wor1712040027-n1.html


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posted by kagewari at 18:28 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月30日

凄くマイナーな政界舞台裏ですが、ふと思う。

偶然出くわした”ある話”から始まります、
私の副業である某営業中に東急沿線のとある駅、(都議会選挙の自民候補の応援の時)政権に批判的だった河野太郎と上杉氏の応援演説会に遭遇しまして(笑
(「おう流石に河野は演説美味いな」などと思っていたところ)
上杉氏が「安倍政権を攻撃し続ける私が何故この場に」なんて話を披露してました。

その後、
内閣改造で麻生氏の推薦だったのか、河野太郎氏は外相に抜擢され、安倍政権批判どころか「いやいや安倍政権外相としてバリバリに頑張っている」ワケですが(笑
(これはこれで麻生氏の懐の深さもそういう意味かと驚嘆→現在河野外相の評判爆上げ中)

■問題は上杉氏ですよ、
政界人脈的には間違いなく保守系、自身のキャリア的には間違いなくアンチマスメディア、
どういう事情で安倍政権批判していたのかもよくわからないこの人物、
知らない間に、保守系ジャーナリストの山口氏のレイプ告発を主張する(どうにも筋の悪いネタとして知られ応援したTBSの金平氏も絶賛批判の渦中にある)伊藤女史を応援するスタンスからの疑惑追及の流れで、
 ↓
なんと
 ↓
現在
 ↓
(ほとんど終わったネタなのでどこも報道してませんが)
 ↓
●警察のもみ消しに加担しているとして
「立憲民主の枝野氏、無所属民主の安住氏のを追及中」という…(笑

なんじゃこりゃと(どこをどう突っ込めばその解に至れるものかも凄いことですが)、
ワザとだろうこれww
上杉氏はトリックスターだとか「食えない奴」の代表例みたいな人物ですが、
情報戦の一断面を見た思いがしました。
(地味になところでニヤニヤしながら仕事というか、、立憲民主の支持率下落を目論んでいるのだろうなと、、)

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posted by kagewari at 13:03 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月29日

『共同幻想』論 「空気を読む」とか(3)

現代社会において何が起きているのか?
母親と娘が「姉妹みたい」と呼ばれて喜んじゃったり、
イクメンの父親が、離婚後も親権を取ったり、
(幼児虐待の論議はひとまず置くとして)
権威的裏付け何もないまま親権の運用任される事に誰しもが薄っすら違和感ありますから(20代の若僧夫婦に何がわかるのかって←故に『共同幻想』バリバリの時代には嫁姑なんて当たり前にあった訳でしょ)、必然的に晩婚化や非婚化の流れも出てくる。

専業主婦に対する偏見の背景には、
「(親は)保育士の資格が無いから」みたいな発想も本気で奥底に流れているかも知れません。
(実際高度先進国においては、教育の権利は子供個人にあって親権を制限する方向に行くんだと思います。)
子供の生存も、本質的に子供手当は(制度名称変わってますが)”子供個人に支給”され、親はその代理で受け取るだけって認識も周知されていくでしょう(子供は少なくとも所得負担において親世代に恩義を感じる必要が無い的な)。

■「ペットはあんなに大事にされているのに(ネコ飼いやイヌ飼いは早く帰宅するために真剣になりますから→残業あるからペットホテルに預けようとか思わない)、人間の子供は他人に預けても苦痛感じるどころか親世代はほっとしているんだな」←ここに気が付く勘のいい子もザクザク出てくるでしょう。

夫婦別姓しかり、血統やら後継者やらの『家幻想』はすっ飛び、
欧米の例から類推するなら「子供のある世帯の半数以上がシングルマザーだ」みたいな状況もそう遠くない将来に到来すると思われ。


個人の100年人生において、子供が独立するまでの期間20年は「あっという間」なので(下手すればイエネコの寿命より短い)、
結婚し世帯を構成するにしても、(往年の大家族時代では無いので)夫婦生活において家族社会時代の期間はほんの一瞬という事になります。
「いや〜俺も親になったぞ」みたいな体感も人生トータルを母数に考えるとそれほど大きな比重にならない(更に養育費から教育費まで国が出す時代になっていきますし)。


■現代社会において「家族の肖像」はどうあるべきか?
彷徨い続ける中(そもそも答えなんて無いですから)『単独者』化が先行していくのだろうと思います。
●「家族社会の中で読む空気など無くなり(家族社会『共同幻想』崩壊)」、
各人自由意思で自我を構成していくことになりますから、「強迫心理」由来のようなメンタル問題は後退する方向になります。
(勿論過渡期において、様々なところで発生するにしても大きな方向性は上記でしょう。)

しかし、フロイト発見以来の「乳幼児が親世代などに見るデフォルメされた絶対像」であるとか、「幼児期に親世代との間で形成される性愛的な関係性の記憶」などが消える事は想像し難い。
子供世代はいかに『反抗期?的な』経過で(初期から権威役を降板する親役を相手に)、現実アップデートを行うのか(新世代の新興宗教ブームなんてことになれば目も当てられませんし)、
或は、近現代のようないかにもな『反抗期』は消えてゆき(親世代への認識もエディプス的なものでは無く話のわかる大人程度に留まるとかで)、
利害関係社会との間で(或は哲学的に)ダイレクトに選択されていくのか、
今後はわかりません。
いずれにしても「原始的子供時代の現実アップデート」はどこかで何らかの手法で必要だし、模索されることになります。
(※「新卒社員3年以内3割退社」が実社会における現実アップデートに関係している可能性もありますが、社会現象として検証・確認されていくにはまだ時間が必要でしょう。)


●空気を読む時代は終わり、
「各個人がどういう空気感を纏うのか」みたいな時代に変遷していくのだろうと思います。

(※すごくベタな事例になりますが3Dプリンターじゃないですけど、AIが産業にバシバシ導入されれば衣類などもフルオーダーになる可能性だってあるワケで、衣類デザインにおける『共同幻想』コードもはっちゃけていくのだとしたら、各人各様の意味や文化的うんちくもパッと見わかる水準で分化していく可能性もあると思います。)



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posted by kagewari at 16:17 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月20日

『共同幻想』論 「空気を読む」とか(2)

前回に引き続き、今回は「社会性のズレ」についての話です。
社会性って何の事?っていいますと、
社会学上の代表的分類
『ゲマインシャフト(Gemeinschaft)』血縁や地縁社会
『ゲゼルシャフト(Gesellschaft)』近代以降の会社などの利害関係社会
経済学もからめていくと、
社会解約説やら宗教革命からフランス革命まで含めての、伝統権威と権力が一致していた封建社会から民主主義(世俗主義)社会への変遷という位置づけになります。

更にこの先があるとするなら「権威性崩壊(ヒエラルキー構造崩壊)による(国民が皆一家言語る)クラウド社会(民主主義も本格機能)」みたいなものになるでしょう。
言わずと知れた『単独者』が多数派になることで形成される高度先進国社会を意味してます。

上記はいずれも歴史的変遷の中、
■「近現代にかけて後者の社会にシフトしてますよ」って話なのですが、
これって、個人自我心理学にとって、子供時代から大人時代への変遷でそのまんま(世界の歴史と同じ流れで)辿る道筋も同じなのです。

さて、前回解説にあるように、
●メンタル問題における「強迫心理」の元ネタは子供時代のデフォルメされた『共同幻想』です。
即ち、現代社会における利害関係社会において、「強迫心理」とは封建社会的認知な『共同幻想』を継続するかのようなことになります。
例として適当じゃありませんが、現代サラリーマン社会に唐突に戦国時代の武士が登場するような”乖離”です。
(読む空気の時代が違うみたいなズレが発生します)
 ↓
子供時代のデフォルメされた『共同幻想』は、権威者の偉さ感が凄く大きなイメージですし(この世に殿様や我が王家が存在しているかのような)、お家の(家族ネタで)一大事ともなれば切腹しようかって高まり(興奮)を見せたり、権威や道徳や礼節じゃないですが立ち振る舞いに関わるナントカに非常に敏感であったり(言葉使いをキッカケに想定外な興奮に至るケースも多い)、
立派な”何々”に成人しなければもう生きている意味が無い(家督相続の資格が無い)ってな勢いで自身を強迫してしまったり、所謂症状として知られる過大な興奮を伴う不快や不安の背景構造であったりもするのです。

■見方を変えてみます
古代や中世に詳しい統計は残っていないので、ざっくり現代社会における発展途上国と先進国の分類なども参考に考えた場合、
メンタル問題は古い時代なら「皇帝病」、中世なら「貴族階級」などに限って発生するもので(権威性や家族制度などがガチでハマるケースは同階級にしか存在しなかったため)、更に『共同幻想』の神聖化も強力なので、庶民階級においては1家庭の上に強烈な上部構造が存在する事も明白で(自分の親は非常に末端の管理職に過ぎないなど親子におかる上下関係の距離も近い)、
通常庶民階級には「メンタル問題」は発生しません。
 ↓
メンタル問題が庶民階級に波及し出すのはフランス革命以降の話で
(ニーチェがそれに怒ったじゃないですが、フランス革命後庶民は貴族階級の暮らしを模倣し貴族の文化が広く普及していく、)
封建社会のような強大な権威上部構造が崩壊すると、小さなお山の大将じゃないですが(事実高度経済成長期のサラリーマン社会のマイホームの夢は「一国(一石)一城の主」のキャッチコピーで呼ばれた)、国家単位でピラミッド型に構成されていた『共同幻想』は、議会制度などのリンクは残しつつも崩壊し(軍国主義などの反動時代も経つつ)、民主化されます。
 ↓
民主化ってのは、結果としてその過渡期のおいて「王様役や神官や巫女も家庭内民間ベースでお好きにどうぞ」って事になる訳で(これが昭和の受験戦争に繋がる)、
小貴族主義みたいな展開を経ます(プチブルなんて呼ばれたりした)

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posted by kagewari at 19:57 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月17日

『共同幻想』論 「空気を読む」とか(1)

この解説に何の意味が?と思われる方もいらっしゃるかもですが、
メンタル問題の解説において重要な「強迫心理」の元ネタは(子供時代に認識していた)デフォルメされた『共同幻想』認知なので、『共同幻想』の中身を理解する事はメンタル問題への理解も早めると、このような訳です。

■『共同幻想』社会における「空気を読む」とは何の事か?
メンタル問題との関連で言えば勿論「関係障害」となります。

『共同幻想』とは一種のお芝居です、
所属社会の属性名称が”配役名”となります
(課長・係長・主任・パート・学生・警察官・教師・母親A・父親Aなどなど)
厳密に言うと、
自我発展に呼応して対象となる社会そのものの属性(社会学的な分類や内容)、これもまた人類の歴史をなぞるように差し替えられるのですが(ゲマインシャフトからゲゼルシャフトへの変遷)、この話やり始めるとべつの意味で大変な事になるので、次回とします。

さて、話は戻って、
■所属社会の属性名を”配役名”とするお芝居と考えた場合
前提となる社会の想定は”舞台”となります。
「何を舞台とする何のお話か?」
「何々社会における自分の”役”割」
上記のような対比というか、そんな感じです。

舞台における空気を読むってのは、演出上の趣旨として「何がテーマの舞台なのか」って話になります。各登場人物はそのテーマに沿うために配”役”されており、役名の無いモブキャラ群衆は(映画やドラマならエキストラが演じる)役名は無い。
上記を『共同幻想』社会適応論で言えば、
「何が目的の組織で、誰と誰で構成されているのか」となります。

●空気を読むとは(或は「読まれている空気とは」)、
「当該『共同幻想』社会の特定と組織の目的や、構成員の特定と求められる役割の理解」
上記の事で(ぶっちゃけ”舞台設定”って話ですよ)、
「そうそう空気を読み違えるとか無いだろう」と思われるかもですが、
いえいえ、そう簡単なものでは無いのです。
『共同幻想』は重層的に重なっており、場面場面で切り替えが行われます。
「複数の舞台をリアルタイムで掛け持ちしている」ようなもので、
配役名の呼称が変わる時、舞台のスイッチが切り替わります。
 ↓
「課長〜っ(仕事舞台、メンバーは同課の同僚)」
「山田っ(大学時代からの友人、メンバーは二人の掛け合い)」
「山田さん(同期の同僚社会、メンバーは同課同期生)」
「あのお客様(飲食店とお客舞台、メンバーはお店と入店客全員)」
「山田さーん(歯医者待合室、メンバーは他患者達と受付)」
「今日は山田さん(歯医者治療室、メンバーは医師と自分二人の掛け合い)」
「やーまだー(大学時代の友人と飲み、メンバーはここにいない友人も含む)」
「あら山田さん(キャバクラの飲み、メンバーはキャバ嬢と”自分”だが、キャバ嬢の方は店全体と目の前の客→思惑違うもの同士のプロレスドラマ)」
「お父さん(帰宅ドラマ、妻と個人としての自分)」
「お父さ〜ん(ホームドラマ、子供と親職としての自分と同僚としての妻)」
「俺って奴は(浴室私小説ドラマ、この時だけは『単独者』アドリブドラマ)」
などなど

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posted by kagewari at 01:23 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月16日

『EU独自に欧州軍事協定』(えらいことになってきた)

この噂は独逸が東欧や北欧諸国との間で新しい軍事同盟設立を模索しているなんて話として以前から語られてきたもののようなのだが、
■今回(表向きはソフトなイメージで)正式に調印となった。
EU、軍の移動を域内で容易に ロシアの脅威に対抗
http://www.afpbb.com/articles/-/3150164?cx_part=latest_article
EU NATOとは別に独自の防衛協力の枠組みを発足へ(NHKNEWS)
https://www.youtube.com/watch?v=gRRcVIKE9i4


注目なのは、この協定にソ連時代からのロシアの反発を意識してNATOに加盟していなかった北欧諸国も参加するらしいという事で、
(米国トランプのNATOは欧州でやれ方針みたいなのに不安を覚えて方針転換したという報道もあるらしく)
この動きをロシアはどう見るんだろうか?

そもそもこのEU軍事協定なるものは、EUの軍事化に反対していた英国がEUから離脱した事によって加速したものなので、「海洋国家群に対する大陸国家群」という位置づけが鮮明なワケなんだけれど(故に昨今英国は日米に寄ってきている)、
ドイツが本気で「独仏東欧北欧中国」で対露戦略を立てるつもりなのか、
はたまた、新たなロシア融和策のためのNATOの実質的解体なのか、
(中の人相当に同床異夢だろうからまだわからない。)

●いずれにしても、俺は「EU自体がダメダメだろうと批判的」だったので、
この動きは更なる悪手だと思う。
大EU構想からが、ドイツによるドイツのための経済ブロックの意味合いが大きく、更に自由貿易協定程度のものならいざ知らず通貨統合とか無茶苦茶な政治統合を含むため、欧州内でのグローバリズムを拡大しただけの謎の大国ごっこでしか無いと見てる。
そこに事実上の統合軍が設立されるかもみたいな話になれば、EUの意味は更にバレバレの独逸覇権主義の枠組みの色合いが濃くなってしまう(独逸の軍事的なんとやらを薄めるための方便みたいな)。
(※更にNATOのトルコを弾くとかしたら余計あからさまになるじゃん)

いいのかこれで欧州の人?

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posted by kagewari at 03:14 | 精神分析時事放談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

不安や(激怒興奮)と安全圏

それは見方の問題って言えばそれまでですが、
「惑星の寿命で太陽が爆発する事を(自分個人の不安として)心配する人はいない」ってのがありますね。
・個人の寿命はぜいぜいが100年なので、それを遥かに超える事象を(理論的にそれが確実だとしても)視野に入れて憂慮する事は無い。
・プライバシーエリア的には視界に入る(江戸間4畳半とか6帖とも言われる)自分周辺の空間以外の距離に位置する事象はそれほど気にならなかったりする(他人事的に)。

権力者や概念としての国家(国籍感で言えば”ほぼ普遍的”『共同幻想』論的ナショナリズムにも及ぶ)であれば、安全保障上だったり地政学上の”安全圏”ってな発想にもなるでしょう。
(故にバルカン半島じゃありませんが、ここが何故みたいな諸国を巡るうん百年係争が発生したりする。)
ガチ安全保障で考えると「想定される(周辺他国も含む)安全確定圏まで考えて、戦闘機の航続距離がどうこう」って論議にもなるでしょう。

■ここからメンタル問題の話です
心理学の原則論から、
「強迫心理」が介在すると「現実との乖離」が起きる。
即ち(「強迫心理」もと元ネタが子供時代特有のデフォルメされた『共同幻想』であるため)、不安と対象性を成す安全圏の範囲ってものが、(射程距離的にも)無謀に広がったり、逆にものすごくどうでもいいような瑣末な事象がトンでも不安を引き起こしたりします。
 ↓
この事象に対する合理的な安全圏が見えなくなる(視野が漠然と無限になったり・逆に狭窄化したり)この妥当性や合理性が想定できなくなる要素は、個別事象の問題性より大きい。
 ↑
やっかいな問題で、確かに不安な案件として遡上にあがるテーマの個別具体論に何らかの解決的な方向性がみつかれば沈静化するのは”事実であるように思える”のですが、
のですがー
「そうではない」のです。

●個別具体論に何らかの解決的な方向性がみつかったり提案された途端、
これがトリガーとなって
「あー言えばこういう的に次から次へとモジュールが発動し機能全開に」
なんて事にもなるのですですよ。
「個別具体論に対しさくっと解決的かつ有効な方向性を”提示しない方がいい場合もある”」ぐらいの話なのです。

何故なら?
■そもそも論として、不安の射程距離的に「ないでしょう」が確認される場合(理由として語られる事象のスケールと自我興奮の水準がアンバランスである)、
論議の中心は「ナントカな要素が(それだけではあり得ない水準で)自我興奮のトリガーとなってしまう仕組み」にあって、個別具体論としてその事象なり案件そのものじゃないって話なのです。
いやいや、確かに挙げられる事象やテーマに全く意味が無いって事は無いのですが(解決した方がベターな案件もあるでしょう)、
ちょっと考えてみてください
「ふたした周囲の一言(=この段階で深い意味は無い)で殺意」だとか、
「国家予算のプライマリーバランスが不安です」みたいな、
何故そうなっちゃうの?って部分こそが解決しない限り「次から次と挙げられるネタも無限にみつけられてしまう」ワケで、際限が無くなります。
(だからこそ、自分自身では解決に至らないと判断もされているのであり→なんとなく当人も薄々エンドレスな状況にある事も認識している。)

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posted by kagewari at 20:37 | 心理学テキスト「Why not」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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所謂臨床系の言うところの行動療法ってほど堅い話ではありませんが期待感あるアプローチだと思います
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